彼女は子供の時から見栄えが悪く、泣き声も大きかった。可愛がってくれる人は少なかったが、彼女はそんな醜い自分を意識せずに、楽しく日々を過ごしていた。

 

ある日、親戚が自分のことを「疫病神」に例えているのを聞いた。まだ5歳だった彼女はその言葉の意味がよく分からなかったが、あまり良くない言葉であることを感じ、少し傷つけられた。

 

小学生の時、他の学校の先生たちが見学に来た。担任の先生は、彼女に言った。「本当に申し訳ない。あなたの歌がとても上手なことは知っているが、他の生徒たちにも出演のチャンスを与えるために、今回は出演を遠慮してくれないか?」 彼女は担任の先生が、平素自分に優しくしてくれていることを思い出し、納得はいかなかったが、先生に言われたとおりにした。その時、彼女の自尊心は大きく傷つけられた。

 

中学生になって、再び彼女の自尊心を傷つける出来事があった。それは合唱団の発表の時だった。彼女が指揮を担当していたのに、先生は他の生徒に指揮をとるよう求めた。「あなたは後列で歌ってください。あなたの代わりに他の生徒が指揮者の役割をしますが、実際の指揮をとる人は後ろにいるあなたが担当してください。もちろん受賞したら景品はあなたにあげますから」というのだ。

 

【続き】

 

 

【関連記事】