習近平の方針
世界情勢はウクライナでロシアと欧米が対立しアジアでは中国とアメリカが対立している。さらにウクライナとロシアの戦争はドローンと極超音速ミサイルの性能評価が行われる実験場になっていた。ウクライナの戦場は新旧の兵器が使われるだけではなく、戦い方も第一次世界大戦から現代戦まで幅広く採用されている。
ウクライナは新兵器の実験場となり、次の戦争を想定している国には有益な戦争になった。実際に習近平には人民解放軍に不足したものを感じたと思われる。そこで習近平は国家の安全保障を担当する者たちを集めて「最悪のシナリオ」を想定して備えるように呼びかけた。
人民解放軍に不足しているもの
ロシアとウクライナの戦争は骨董品の兵器だけではなく新兵器も投入された。さらにネットワーク上のサイバー戦やドローンの実態が戦争で結果を出したことで、各国は戦争前に想定していた結果とは異なることを確認する。サイバー戦は以前から想定された結果と同じであったが、ロシアの兵器がウクライナ側に鹵獲・破壊されたことで危機が生じた。
人民解放軍の兵器はロシアから購入したものが多い。ロシア製兵器の性能がウクライナで明らかになったことで、人民解放軍の兵器は予想以上に脅威ではないことが明らかにされたのだ。その典型例が戦車・歩兵戦闘車などで、人民解放軍用に改造したとしても根本的な問題点は同じ。つまり人命軽視であり被弾に弱いことは改善されていない。
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戦争学研究家、1971年3月19日生まれ。愛媛県出身。九州東海大学大学院卒(情報工学専攻修士)。軍事評論家である元陸将補の松村劭(つとむ)氏に師事。これ以後、日本では珍しい戦争学の研究家となる。
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