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  3. 中国共産党が作り出した獣の国

 

1)尊敬に値しない老人

 

孔子は「五十にして天命を知る。六十にして耳順(みみしたが)う。七十にして心の欲する所に従いて、矩(のり)を踰(こ)えず」と言った。伝統的な中国の高齢者はその智慧と経験、そして人徳により社会の中で最も尊敬される人たちだった。

 

清王朝の康熙(こうき)帝は暢春(ちょうしゅん)園と乾清宮で老人を招いて宴会を開いた。集まった65歳以上のモンゴル、満州、漢民族の大臣や官吏は千人以上だったと記録されている。宴会では康熙帝が老人らと杯を交わし、皇子やその息子らは傍らに立ち酒を注いだ。宴会の記念として康熙帝は即興で詩「千叟宴(せんそうえん)」を賦(ふ)し、大臣らにも詩を作らせこの出来事を記録させた。

 

年月が流れ、今日の中国人高齢者の行為は目を背けたくなるものばかりだ。一般市民の日常生活を妨げる「広場ダンス」や「暴走団」などの迷惑行為はもはや日常茶飯事となっている。2017年6月、洛陽の広場ダンスグループの高齢者が青年とバスケットボール場を奪い合う際、青年らに拳を上げた。碰磁(ほうじ)と呼ばれる詐欺の手法も多岐を極め、被害者は冤罪(えんざい)に悩まされている。そのため「老人が倒れても助けず、子どもが困っても保護せず」という奇妙な現象が現れている。ある老人は賠償金を得ようとわざと車にぶつかり、問いただされても反省の色すら見せず「だって年を取ったからしかたない」と反論した。「高齢になったから仕事にありつけず、詐欺行為でお金を稼ぐのだ」と屁理屈をこねた。西安ではある老人がバスに乗車したとき、若い女性が席を譲らないからと言ってその膝の上に座るという事件が起きた。さらに一部では老人グループが公共の場で買春することが報道された。

 

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