このところ、乳幼児虐待のニュースが目に付く。生後1カ月のわが子を壁に打ち付け重症を負わせた父親がいる。「泣きやまないのでカッとなってやった」のだという。また、6歳の男の子が義父の虐待を受け、脳内出血で意識不明の重体となった。「厳しくしつけるために殴ったり、投げ飛ばしたり、足払いをかけたこともあった」そうだ。

 

儒教では、人が守らなければならない5つのルールとして「仁・義・礼・智・信」を定め、これを「五常の徳」という。「仁」とは人を思いやることであり、「礼」とはそれを具体的な行動として表したもの。こういったことの大切さが全くわからぬままに人の親になってしまった人が、最近頓に増えているのではなかろうか。つまり、親になるべからざる者が親になってしまったということだ。

 

最近でこそ「虐待」ということばが広く使われているが、以前はこのような場合、「折檻」と言われていたように思う。「男児が折檻により死亡」「折檻死」といった具合である。

 

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