多くの女性にとって、恋愛時代と結婚後の生活や人との付き合いは、全く異なるものです。中でも人間関係における対処方法が最も重要となってくると言っても過言ではないでしょう。

 

結婚は、愛する相手と家庭を築くことだけではなく、いかに良い人間関係を築いていくかも問われます。例えば、夫、その両親や兄弟姉妹との関係などにおいては、女性の知恵が試されます。

 

それをうまく対処することができれば、親族たちとも和やかに団らんすることができます。しかし、うまくできない場合は、心身ともに疲労を感じ、心が傷だらけになることも少なくはありません。

 

それでは、中国初の女性歴史家であり、後宮后妃の師範でもあった班昭(はんしょう)が著作し、当時、多くの女性の必修教訓書であった『女誡』を参考にして見てみましょう。

 

まずは夫との関係です。中国文化では、「」という言葉が非常に重視されています。これは、私たちは生まれた瞬間から全て定められているという意味を持つ言葉です。誰が親で誰が兄弟なのか、友人やクラスメイト、仕事仲間などとの走馬灯のように流れる出会いや別れ、どれも自分で決めることはできません。言い換えれば、縁から逃れることはできないし、人為的に縁をつかむこともできないということです。人間は「縁」で繋がっているのです。

 

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