ドブに落ちても根のある奴は、いつかは蓮(はちす)の花と咲く。

 

懐かしい昭和の時代。お盆と正月に、町の映画館をにぎわせたのが山田洋次監督のシリーズ『男はつらいよ』だった。

 

映画のなかで主演の渥美清さんが切々と歌うのは、妹に心配ばかりかけている愚かな兄の自責を表現した、この主題歌である。

 

なにしろ冒頭に引用した歌詞に続くのは「意地は張っても心の中じゃ、泣いているんだ兄さんは」。去りゆくマドンナには決して見せない男の涙を、妹・さくらにだけは、ぽろりと吐露する寅さんなのだ。

 

歌の作詞は星野哲郎さん、作曲は山本直純さん。お二人の巨匠とも鬼籍に入られたので、もはやお伺いする術はないが、とくに作詞の星野先生に、おたずねしたい質問がある。

 

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