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知床の岬にハマナスの咲く頃、思い出しておくれ俺たちのことを。
森繫久彌さん作詞作曲による『知床旅情』が世に出て、かれこれ60年になる。
ハマナスは晩夏の季語でもある。夏いっぱいが花期で、その頃には、北海道の知床半島に限らず、日本各地の浜辺に、この花が群れて咲く様子が見られる。
歌の影響というのは、よほど大きいらしい。日本では、ハマナスの咲く風景のイメージまで、この懐メロの一曲で決まってしまった感がある。
日本人に親しまれた名曲に物申すつもりは毛頭ないが、この歌詞は、実はかなり分かりにくい。どうも場面によって、人称がくるくる変わるのである。
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