目次 

 

序文

1.神が与えた伝統的な家族

2.家族崩壊を目論む共産主義の目的

3.性の解放を促進する共産主義

4.共産主義は妻の共有化
a. ソビエト政権下における妻の共有化
b. 延安での性の解放

5. 共産主義がいかにして欧米の家族を崩壊させたか
a. 性の解放の促進
b. フェミニズム(女権拡張運動)の促進と伝統的な家族の否定

参考文献

序文

1960年代、欧米ではフェミニズム、性の解放、同性愛者の権利など、さまざまな反伝統運動が盛り上がった。その中でも特に攻撃の対象になったのは、伝統的な家族である。1969年、アメリカでは家族法改革法が実施され、離婚がさらに簡単になった。他の国々もアメリカに追随し、同様の法律を実施した。

 

1960年代から80年代にかけて、アメリカの離婚率は2倍以上に増加した。1950年代、およそ11%の子どもの両親が離婚したが、70年代になってその比率は50%になった。【1】 アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、2016年の新生児のうち、60%は未婚の親のもとに生まれている。【2】

 

古来、西洋でも東洋でも、男女が貞操を守ることは美徳とされていた。今日、貞操と言えば古臭いと一蹴され、嘲笑されてしまう。一方、同性結婚論者やフェミニストたちは、家族と結婚の法的見直しを要求している。アメリカ連邦政府雇用機会均等委員会メンバーの法律学教授は2006年、「同性愛を超えて:すべての家族と関係のための新しい戦略的展望」(Beyond Same-Sex Marriage: A New Strategic Vision for All Our Families and Relationships)というスローガンを掲げた。これは、個人が自由に家族構成を選択する権利(一夫多妻、共同同性愛家族などを含む)を主張するものである。同教授はさらに、伝統的な結婚や家族の方が、そうでない家族より法的な恩恵が多いことを批判している。【3】