目次 

 

序文

1.共産主義暴力と非暴力

2.スパイ戦争と偽情報

3.ニューディール政策から進歩主義

4.西側先進諸国の文化大革命

5.反戦運動と公民権運動

参考文献

  序文

 

2016年のアメリカ大統領選ほどドラマチックに展開した選挙は過去にないだろう。投票率は58%と低いにもかかわらず、選挙演説では紆余曲折のバトルが繰り広げられ、その影響は選挙後にも及んだ。当選した共和党候補のドナルド・トランプは、彼に対するメディアのネガティブ・キャンペーンや全米各地の抗議集会に直面することになった。抗議者たちが掲げるロゴやスローガンは非常にシンプルで分かりやすい。「私たちの大統領じゃない(Not my President)」「人種差別」「女性差別」「外国人差別」「ナチス」。抗議集会では投票の再集計や大統領弾劾の必要性まで叫ばれた。

 

調査報道を見ると、これら多くの抗議活動は、一部の集団が系統的に組織したものだったことが分かる。ニュージーランドの政治活動家トレバー・ラウドン(Trebor Loudon)監督のドキュメンタリー映画「四面楚歌のアメリカ 市民戦争2017」(America Under Siege: Civil War 2017 )にあるように、多くの抗議者は「プロの革命家」であり、彼らは北朝鮮、イラン、ベネズエラ、キューバなどの共産国家と強い繋がりを持つ。映画はさらに、アメリカで活動する社会主義団体の労働世界党(スターリン系)と自由社会主義組織(毛沢東系)の関与についても焦点を当てている。【1】