のんすとっぷ
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お詫び

のっけからスミマセン…
(´Д`)ノ


更新を頑張ってしようとしてる矢先に、事故に遇いました。


車さんは入院中で、直るかどうかも判りませんが…



私は、全身打撲とムチウチぐらいで済みましたが、身体中が痛くて、あまり動けない状況でして…



少しずつ回復しておりますので、もう少ししたら更新します。



こんなブログなのに、それでも読んでくださってる方々には申し訳ありません。

(T_T)


頑張って治します!

娘の願い

『私がもっと気にかけてあげなきゃいけなかった!!…私のせいだわ…
マサルさんが……どうしたら…これからどうしたら…』


泣きながら叔母に話している母を見ながら、私は泣けなかった。



どうしたら良いかなんて全然わかんない。


これは悪い夢で、目が覚めたら、いつも通りの毎日に戻るんじゃないかって…そんなふうに考えた。



でも、病室のベッドに横たわる父に点滴や機械がどんどん取り付けられていくのを見ていると…



夢なんかじゃなく、これは現実なんだって…



本当に起こってることなんだって…



嫌でも思い知らされた。



この病院には、脳外科がないため、父は大きな病院に移されることになった。



泣き崩れるばかりの母の肩を抱きながら、何年かぶりに母と寄り添った。



『お母さん…泣かないで…お母さん…』



ただ、そう言うのが精一杯で…



ただ母の体温を間近に感じていると、そこで初めて涙が出てきた。





お父さん…お父さんお父さんお父さん!!




死なないで!!




死なないで!お父さん!!


お願い!!誰か!!



神様がいるのなら



お願いします!!




お父さんを助けて!!






頭に浮かぶ父の姿。




『これ旨いぞ』って教えてくれた顔。


小さい頃、肩車してもらった父。

降りたくないと駄々をこねた私を、笑いながら高い高いして降ろした父。



上級生の執拗な行為を終らせてくれた父。



…一緒にいった変わったドライブ…




お願いします!!



どうかどうか



お父さんを助けてください!!



ただただ…そう願うしかなかった。


ただひたすら祈り続けた。


父の病気

叔父と叔母が来ても、父は中々病院行きを承諾しない。


病院嫌いは元々だけれど、ここまで強固に嫌がるなんて、この時、もしかしたら父は何かを感じていたのかも知れない。



でも、明らかに容態は悪くなる一方で…



叔父、叔母が来たその夜に、ようやく父は病院に行った。



私はこの光景を一生忘れない。



父と会話にならない会話をした夜を…


お父さん…

あの時…何を見ていたんだろう…


あの時…父は間違いなく私に言った…



病院に行く二時間ほど前…


あの時、私は父がお水を欲しがったので持っていった。


『お父さん、お水持ってきたよ。』



『のん…』


父は頭を押さえながら私の方を向くと、焦点の定まらない目をしながら、こう言った。



『のん…あそこの…子供を連れてきてくれ…』



『…え?…何を言っているの?誰もいないよ?』


子供なんているわけない…

弟も妹も、この八畳ほどの両親の寝室にはいない。



『いる…いるじゃないか!あそこにいる縄で縛られてる子供を連れてきてくれぇっ!!』



『っ!!?お父さん!?ど、どうしちゃったの!!?ねぇ!!』



父は変な冗談を言っているわけじゃなかった。



今、そんな冗談を言ってる余裕があるわけない。





父は…幻覚を見るほどに、脳に支障を来していたんだ…




その晩、病院にやっと運ばれた父。



消毒の匂いの満ちた医局で、医師は私達に病名を告げた。



『ご主人は、くも膜下出血です。脳内に血が溜まっています。助かるかどうかは…』




母の泣き崩れる姿。


病院の匂い。



全てが現実のくせに…



とても遠い世界の話ように感じた。



現実味のない



違う世界の話のように。
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