透析の時には血管に針を刺し、
血液を体外に取り出します。
血液透析では、1分間に200mL以上の
血液を取り出す必要があるのですが、
これだけの大量の血液になると、
採血をする際に針を刺す静脈から
持続的に取り出し続けることは難しく、
血液透析を行うための専用の血管を
作る必要があります。
一般的には利き腕でない方の前腕で
血管の動脈と静脈をつなぎ合わせ、
大量の血液が通るように手術を行います。
これにより
静脈に多くの動脈血が流れ込むため、
太い針を刺しやすく、透析に必要な
血液量を確保できる訳です。
この動脈と静脈を直接つなぎ合わせた
血管の事をシャントといいます。
シャント手術の費用は
自己血管と人工血管の違いや設備、
入院の有無などにより異なりますが
3割負担の場合でおおよそ数万円と
いわれています。
手術後は、腕の表面の血管に
沢山の血液が流れているので、
以前のように
腕に手荷物をぶら下げない
肘を長時間曲げない
手術した腕を下にして寝ない、
などの流れを妨げない注意が必要です。