私小島凪紗は、高校2年生の普通の女の子だった。趣味は読書と音楽鑑賞で、特にロックバンドが好きだった。私は、学校の図書委員会に所属していて、放課後はよく図書室で本を読んでいた。

ある日、私は図書室で新しい本を探していたときに、ふと目に入った一冊の本に惹かれた。表紙には、ギターを持った男の子と、彼を見つめる女の子のイラストが描かれていた。タイトルは、「ロックスターに恋したら」だった。

「ロックスターに恋したら?」私は興味を持って、本を手に取った。裏表紙には、こんなあらすじが書かれていた。

「高校生の松本美咲は、大好きなロックバンド・ブラックベリーのライブに行くことになった。そこで、彼女はバンドのボーカル・藤原拓也と出会う。彼は、美咲に一目惚れしてしまうが、彼女は自分がファンだと気づかない。やがて、二人は偶然にも同じ高校に通っていることが判明する。しかし、藤原は学校では地味で目立たない存在だった。彼は、美咲に自分の正体を明かすべきか悩むが、同時にライバルやスキャンダルなどのトラブルに巻き込まれていく。果たして、二人の恋は成就するのか?」

「うわー、これ面白そう!」私は思わず声を上げた。私は、自分もこんなロマンチックな出会いがあればいいなと思った。私は、本を借りて帰ろうとしたが、そのとき、後ろから声がした。

「あ、その本僕も借りようと思ってたんだけど……」

小島は振り返った。そこに立っていたのは、クラスメートの〇〇だった。彼は、眼鏡をかけた真面目そうな男の子で、成績も優秀だった。私は彼と話したことがなかったが、同じクラスだから顔ぐらいは知っていた。

「あ、〇〇くん……」私は驚いて言った。

「えっと……この本返すまで待ってくれる?」〇〇君は照れくさそうに言った。

「え?あ……うん……」私は戸惑って言った。

「ありがとう。じゃあ……また明日」〇〇君はそう言って去っていった。

私は、彼の後ろ姿を見送った。彼もこの本に興味があったのかと思ったが、なんだか嬉しかった。彼は、自分と同じ趣味を持っているのだろうか?それとも、ただ偶然だったのだろうか?

私は、本を抱えて家に帰った。その夜、私は本を読み始めた。物語は、想像以上に面白くて、私は夢中になった。主人公の美咲と藤原の恋は、次第に深まっていくが、同時に困難も増えていく。藤原は、美咲に自分の正体を告げることができずにいるが、私は彼のことが好きになっている。しかし、彼女は藤原がブラックベリーのボーカルだと知らないまま、バンドのライブに行くことになる。そこで、彼女は衝撃的な事実を知ることになる。

私は、本を読み終わったときには、涙が溢れていた。物語は、美咲と藤原が無事に結ばれるハッピーエンドだったが、彼らの苦しみや切なさが心に残った。私は、自分もこんな恋をしたいと思った。そして、ふと〇〇のことを思い出した。

「〇〇くんもこの本を読むんだよね……」私はつぶやいた。

「もしかしたら……〇〇くんもロックバンドが好きなのかな?」

「それなら……私たち……」

私は、自分の考えに赤面した。〇〇君と自分が恋人になるなんて、ありえないことだと思った。でも、どうしても気になってしまった。

「明日……〇〇くんに話しかけてみようかな……」私はそう決めた。

そして、私は本を返すために図書室に行くことにした。

翌日、放課後。私は本を持って図書室に向かった。途中で〇〇君に会えばいいなと思っていたが、彼の姿は見えなかった。私は残念そうに本を返そうとしたが、そのとき、図書室の奥から音楽が聞こえてきた。

「ん?何だろう?」私は不思議そうに歩み寄った。

すると、そこには〇〇君がギターを弾いて歌っている姿があった。彼はヘッドホンをしていて周りの音に気づかなかったようだ。私は驚いて見入ってしまった。

〇〇君の歌声は、素直で力強くて心地よかった。ギターの音も上手でリズミカルだった。彼が歌っている曲は、「ロックスターに恋したら」の主題歌だった。

「あれ……これ……ブラックベリーの曲じゃない?」私は思わず声を出した。

すると、〇〇君は気づいて振り返った。彼は小私を見て驚いた。彼はヘッドホンとギターを外して、慌てて立ち上がった。

「小島さん……!?どうしてここに……?」〇〇君は動揺して言った。

「あ、ごめんなさい。私、本を返しに来たんです。でも、音楽が聞こえてきて……」私は謝って言った。

「いや、いや、別に悪いことはしてないから……」〇〇君は焦って言った。

「でも、あの……佐藤くん、ギターとか歌とか得意なんですね」私は感心して言った。

「え?あ……そうだね。趣味でやってるだけだけど……」〇〇君は照れくさそうに言った。

「すごいですよ。私もロックバンドが好きなんです。特にブラックベリーが大好きで……」私は話し始めた。

「え?本当?小島さんもブラックベリーが好きなの?」〇〇君は驚いて言った。

「うん。だから、さっきの曲もすぐにわかったよ。あれ、ロックスターに恋したらの主題歌だよね」私は笑って言った。

「そうだよ。小島さんもその本読んだの?」〇〇君は興味深そうに言った。

「うん。昨日借りて読んだよ。すごく面白かった。美咲と藤原の恋がキュンキュンしたよ」私は目を輝かせて言った。

「僕も同じだよ。今日借りて読んだけど、すごく感動したよ。二人の苦しみや切なさが伝わってきたよ」〇〇君は共感して言った。

「そうなんだ。私もそう思ったよ。特に最後のライブシーンとか泣いちゃったよ」私は感慨深く言った。

「僕も泣いちゃったよ。あれはすごかったよね。美咲が藤原の正体を知っても彼を受け入れるところとか、藤原が美咲にプロポーズするところとか……」〇〇君は興奮して言った。

「そうそう!あれは最高だったよね!私もあんな風に愛されたいなって思っちゃったよ」私は夢見心地で言った。

「僕もあんな風に愛したいなって思っちゃったよ」〇〇君は真剣な目で言った。

私達はしばらく本の話で盛り上がった。それから、音楽の話や学校の話や趣味の話など色々な話をした。気づくと笑顔で見つめ合っていた。

「あれ?もうこんな時間だ……」私は時計を見て驚いた。すでに夕方になっていた。

「え?本当だ……」〇〇君も時計を見て驚いた。

「私、帰らなきゃ……」私は慌てて言った。

「あ、そうだね。じゃあ、一緒に帰ろうか?笑」〇〇君は提案して言った。

「うん。いいよ笑」私は嬉しそうに言った。

私達は図書室を出て、校門に向かった。途中で、佐藤は小島に言った。

「ねえ、小島さん」

「なに?」

「今日はありがとう。楽しかったよ」

「私もありがとう。私も楽しかったよ」

「じゃあ、また明日話そうね」

「うん。また明日ね」

私達は笑顔で手を振り合った。そして、別れて帰路についた。

私は、家に着くまでずっとニコニコしていた。今日のことが夢みたいだった。〇〇君とこんなに話せるなんて思ってもみなかった。彼は、自分と同じ趣味を持っていて、優しくて面白くて素敵だった。彼の歌声もギターも忘れられなかった。

「もしかしたら……〇〇くんのこと……好きになってるのかな?」私は自分の気持ちに気づいた。

「それなら……私……」

私は、自分の考えに赤面した。〇〇君と自分が恋人になるなんて、ありえることだろうか?でも、どうしても気になってしまった。

「明日……〇〇くんに告白してみようかな……」私はそう決めた。

そして、私は本を返すために図書室に行くことにした。

翌日、放課後。私は本を持って図書室に向かった。途中で〇〇君に会えばいいなと思っていたが、彼の姿は見えなかった。私は残念そうに本を返そうとしたが、そのとき、〇〇君がやってきた。

「〇〇君!」
「ん?」
「あのね…私〇〇君のことが好きなの!だから付き合ってくれない?」
「小島さん…ごめんね僕実は隣のクラスの中嶋さんに昨日告白されて付き合ったばっかりなんだ」
「…」
「ホントにごめん。でもこれからも友達で居てほしいなぁ」
「うん分かった…じゃあまた後でね…」

やっぱり本の世界と違って現実の世界の恋愛は上手くいかないし、とっても難しい

でも私は改めて現実世界の難しさを感じる良い経験だと思った。