向田邦子さんの「夜中の薔薇」という
エッセイ本を購入、
少し読み始めたところです。
昔、本当に昔、
父から「父の詫び状」をもらったことがある。
父からの詫び状ねぇ、と。
殴った蹴った怒鳴り散らしたのは
これでは相殺されないよ と思いながら
読んだ。
ただ、思ったのは、
昭和一桁男は謝れないんだねぇ とね。
向田さんのお父上に至っては
おそらく明治の方、ましてや。
この時以来、好きな作家さんの一人。
さっき読んだ一文。
「分身」という一文なのだけど、
猫の子育てについて書かれている。
猫は自分の乳を飲んでいる間は
大小、しもの処理は全部なめてしまうと。
これは犬も同じだったはずなんだけど。
これが乳離れをする時期になって
フードに変える、すると親猫はしもの
世話をしなくなるらしい。
ここまで読んで思ったのは、
人間の子と同じだなぁ ということね。
赤ん坊は最初は緑色の便をする。
それが、そろそろ離乳食ですよ~ と
育児本にかかれているのに沿って
当家愚息などはみかんの絞り汁から
始めたのだけど、
人間の食べるものを入れたとたん、
便が人間らしくなるのには感動
したものです。
猫が子猫のしもの世話をしなくなる
というのはこういうことらしく、
人間もそれを基準に子猫をひと様の
お宅へ分けていくらしい。
もちろん、最後には、他の方から
人間と同じと言われたということも
書かれていてね。
この食事と便、これが親子を分け、
最初の子離れになると。
昔、児童相談所の職員と話したことが
あって、その際に、
息子の隅々まで唇をあてたかも
しれないと言って、
ものすごくイヤそう~~~な顔を
されたことがある。
(独身女性だった)
そうかな~。。
生まれて1-2日で自分のベッドに
連れてきちゃったことがあって、
おでこにチュー、ほっぺにチュー、
頭のてっぺんの匂いをかいだり、
手のひらを開いて見たり、
生意気に爪が生えてる~
生意気にまつげが生えてる~ と
見ていて飽きなかったですけどね。
向田さんご自身は結婚も出産もされて
いない方ですけれど、
こういう、いろんなことへの感覚が
静かに鋭敏なところが好きなのです。
【補足】
赤ちゃんの便の色について、
もしかしたら母乳で育てていると違う
かもしれない。
うちの子は完全粉ミルクだったので
緑だったのはそのせいかも。