「おばあちゃんって、子供の頃はどんな人だったの?」
そんな質問を投げかけてみた。
「お母さんの小さい頃の話しは、あんまり聞いたことがないわね。お父さんは戦争で亡くなったから、朝から夜までずっと働いている姿しかみていなかったしね。でも、時々、『おじいちゃんが来た』とか『近所の○○さんは、今夜が峠ね』なんて不思議なことを言うことがあったかしらね。私なんか『○○さん』が入院していたことなんて、お葬式でようやく知ったんだから・・・。お母さんも知らなかったはずなのによ。」
母は、夕食の支度をしながら、そんなことを話し始めた。
「おばあちゃんの子供の頃のものは、全部戦争で焼けたんだって。折角結婚したのに、私が7歳の時に中国に行ってそのまま帰ってこなかったの。どこかの戦線で亡くなったって紙だけが届いたって。仏壇の引き出しに今も入っているはずよ。その紙。」
「他に、何か言ってなかった? 変なこととか。」
「そうねぇ。『人間は幸せになるために生まれるわけじゃないのよ』って急に話し始めたことはあったけど・・・」
「どういう意味?」
「人間は、自分で自分を幸せにすることはできないんだって。自分のことを考えていると、辛いことしかないって。でも、『他人を幸せにしようと動き始めると、自分に幸せが訪れる』って言っていたわ。そのときは、何を言っているのか分からなかったけど、あなたが生まれてから、ようやく理解できたわ。」
「『他人を幸せにする・・・』 ねぇ。でもさぁ。テレビでやっている占い師とか、スピリチュアルの番組だと、人間は幸せになるために生まれてくるって言っているじゃない?」
「そんなの、テレビの話でしょ。私はお母さんを信じるわ。その方が幸せだし。」
おばあちゃんは、何でそんな考え方をするようになったんだろう・・・。
おじいちゃんが若い時になくなったから、自分を支えるために考え出したのだろうか・・・。
でも、おばあちゃんの言っていることの方がなんとなく正しい気もするしなぁ・・・。
そんなことを思いながら、テレビの方へ視線を落とした。
そんな質問を投げかけてみた。
「お母さんの小さい頃の話しは、あんまり聞いたことがないわね。お父さんは戦争で亡くなったから、朝から夜までずっと働いている姿しかみていなかったしね。でも、時々、『おじいちゃんが来た』とか『近所の○○さんは、今夜が峠ね』なんて不思議なことを言うことがあったかしらね。私なんか『○○さん』が入院していたことなんて、お葬式でようやく知ったんだから・・・。お母さんも知らなかったはずなのによ。」
母は、夕食の支度をしながら、そんなことを話し始めた。
「おばあちゃんの子供の頃のものは、全部戦争で焼けたんだって。折角結婚したのに、私が7歳の時に中国に行ってそのまま帰ってこなかったの。どこかの戦線で亡くなったって紙だけが届いたって。仏壇の引き出しに今も入っているはずよ。その紙。」
「他に、何か言ってなかった? 変なこととか。」
「そうねぇ。『人間は幸せになるために生まれるわけじゃないのよ』って急に話し始めたことはあったけど・・・」
「どういう意味?」
「人間は、自分で自分を幸せにすることはできないんだって。自分のことを考えていると、辛いことしかないって。でも、『他人を幸せにしようと動き始めると、自分に幸せが訪れる』って言っていたわ。そのときは、何を言っているのか分からなかったけど、あなたが生まれてから、ようやく理解できたわ。」
「『他人を幸せにする・・・』 ねぇ。でもさぁ。テレビでやっている占い師とか、スピリチュアルの番組だと、人間は幸せになるために生まれてくるって言っているじゃない?」
「そんなの、テレビの話でしょ。私はお母さんを信じるわ。その方が幸せだし。」
おばあちゃんは、何でそんな考え方をするようになったんだろう・・・。
おじいちゃんが若い時になくなったから、自分を支えるために考え出したのだろうか・・・。
でも、おばあちゃんの言っていることの方がなんとなく正しい気もするしなぁ・・・。
そんなことを思いながら、テレビの方へ視線を落とした。