組織検査後、治療方針を決める為に、主治医の先生に会った。
主治医が男性だったので、最初は不安もあったが、
医師は男性でも女性でも、どちらでもいいんだと思えることが出来た。
辛い状態の時に、目の前に居る相手のことが信頼できるかどうかが問題なんだと、話せる相手が居ると思えることが、大切なんだと 感じたからである。
私の場合、誰にも相談出来ないことを伝えたら、
「1人で乳がんを治療するのは大変だから、親戚・職場に知らせた方がいいですよ。
知らせた方が、辛いときに助けてもらえるから、楽ですよ」
と言われた。
人に頼ることよりも、乳がん だと説明することの方が、辛かったので、私の相談相手は、病院の人たち ということになった。
そして、乳がんの治療の為に 入院することが決まった。
まず、抗癌剤を どのタイプのするか決めなければならない。
髪が抜けてしまうと、仕事に影響する。
だから、「髪が抜けない 抗癌剤を選択したい」 と話すと、
その場合、「抹殺できなかった癌が 大きくなる可能性がある」
そう説明を受けた。
私は、髪が抜ける覚悟を決めて 最強の抗癌剤 の投薬を受ける決断をした。
この時の私は、髪が抜けることが一番の気がかりなことだったから、
なんとか 髪が抜けない方法はないものかと、ネット検索し続けた。
まだ、髪が全部抜けてしまうことの方が恐怖だった。
「髪が抜けることが嫌だからと、髪が抜けない方の弱い抗癌剤を選択して、癌が大きくなったことを後悔した患者さんを診てきました」
その言葉は、頭で理解していても・・・
髪が抜けることなんて、どうってことない。 そう思えるまでに、まだ少し時間が掛かった。