『リベンジ』
シモーナがまだ6歳だったころ、毎晩眠りにつく前に
ベッドで姉のラウラとお話しするのが日課でした。
ラウラはいつも『巨大なカエル』の話をしてくれました。
「あなたが寝ている間に、それはそれは大きなカエルがやってきて
ワタシをおとぎの国へ連れて行ってくれるのよ。
そこにはほかの子供たちもいて、みんな巨大なカエルに乗っているの。
おとぎの国には子供しか行くことができなくて、どんなことでもできる
子供たちにとってまさに天国なの。
噴水からはコーラやオレンジジュースが湧き出ていて、おまけに
お菓子もたくさんあるんだから。」
シモーナももちろん行きたがりましたが、そのおとぎの国へは７歳に
ならないと入れないのだそう。
6歳のシモーナは仕方なく７歳の誕生日まで待つことにしました。
待ちに待った7歳の誕生日、他のプレゼントには目もくれず、
シモーナは大きなカエルが自分にもやってくるか姉のラウラに聞きました。
すると彼女は、あれは全部つくり話で、カエルなんて来ないんだと
言うではありませんか。
はじめは彼女が自分をカエルの国に連れて行きたくないためにウソを
ついているのだと思ったのですが、残念ながらカエルの国は本当に
存在しなかったのです。
大人になったシモーナは、
「巨大なカエルの国にワタシも行ったのよ」
と姉に見せつけるために、この絵を描いたのでした。
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シモーナってどんな人？
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