こんにちは。

昨日のレッスンの生徒さんは、少し過緊張気味になられる方でした。

来られた頃と比べると、随分ましになっておられますが、発声練習ではしっかり声が出てきているのに、歌になるととたんに声が小さく、弱くなる。

原因の一つは、メロディの一つ一つの音がイメージしきれていないということかと思いました。

どんなメロディか、がきちんと理解できていなければ、どれだけ持っている声がよかったとしても、不安を抱えて歌うことになり、充分な力が発揮できないものです。メロディラインを一つ一つ丁寧に、ピアノなどで弾いて、きちんとなぞることができれば、安心して歌えるかもしれませんね。

何事も準備ができていれば、楽しくなりますが、歌唱も同じで、次の音次の音を明確にイメージできるように音取りをしてみると、自信が持てて、意外に緊張が取れるかもしれません。

もう一つの原因は、子音に慣れていないことかと思います。歌になると歌詞があることで、発声練習では出てこなかった子音をたくさん出さなければなりません。子音をはっきりさせるために顎に力が入ったりし、母音にたどり着くまでに次の音、次の音に移らなければならず、結局音圧が下がります。

昨日の生徒さんには、訥弁(チャチュチョ)で歌ってもらうと音量が増し、「声が出ますね!」と嬉しそうにされていました。

過緊張気味の方には、チャチュチョなどでやってもらうと、迷いが消えるようで、有効のように感じています。

さて、もう一つの原因として、そもそも自分の出している声が小さい、弱い、という認識がない場合もあります。発声練習の時と比べて、小さい、などの比較もあまり出来ていないこともあるようです。

あまり使うことはありませんが、デシベルメーターで、数値としてどの程度の音量が出ているのかを確認してもらったりすることもあります。視覚的に訴えるものがあると、気づきにつながりますね。今はアプリで無料のものが出ていたりするので、お悩みの方は活用してみてください。



レッスンでは上記のようなことをしていきますが、根本にある緊張をとる為には、普段からメンタルを鍛えることも大事です。

お医者さんが、病気予防の為に必ずといっていいほど挙げる3つの対処法があります。

①睡眠をとる
②適度な運動をする
③バランスのとれた食事をとる。

メンタルを鍛えるにもこの3つはかなり有効です。ですが、この3つがきちんとできている人がどのくらいいるでしょうか。

また、深呼吸もメンタルを鍛えるのに物凄く効果を発揮しますが、これも軽視されがちです。私は移動中に軽い瞑想をしますが、5分するだけでもかなり気分がかわりますよ。

繊細な方は意識的に日常に取り入れてみてくださいね。

のびのびと歌えますように。