『陰翳(いんえい)』についてです。

まだ電灯がなかった時代、今日とは違った”美の感覚”を論じたものです。

どんな感覚なのか?というと、

こうした時代の西洋では、可能な限り部屋を明るくし、

陰翳を消すことに執着したが、

日本ではむしろ陰翳を認め、

それを利用することで、

”陰翳の中でこそ生える芸術”

を作り上げました。

それこそが日本古来の芸術の特徴だと主張しています。

こうした主張のもと、

建築、写真、照明、食器、化粧、

そして能や歌舞伎の衣装など、

多岐に渡って

陰翳の考察がなされています。

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