今日からしばらくトリップ以外に使われる笑気について触れていきましょう。
笑気は車やバイクなどに使われることもあります。
例えばその1つナイトラス・オキサイドシステム(以下NOS)は、笑気ガスをエンジン内部に噴射するシステムです。
元々は第2次大戦中にドイツ空軍こ航空機用にする為に用いられていました。
このNOSとは何かを簡単に説明すると、
1.シリンダーの中に燃料を入れる。
2.燃料を圧縮する。
3.燃料が燃焼し、膨張する。
4.排気する。
というのが基本的なエンジンの仕組みですが、
この2の「燃料」に笑気を混ぜて一時的に馬力を増加させるというものです。
通常のエンジンの(燃料+空気)に対して、NOSの(燃料+笑気)にすることによって約1.5倍の圧力をかけることができます。
どういう仕組みでそうなるかというと、
空気(窒素4:酸素1)
笑気(窒素2:酸素1)
この窒素2分子の空間も利用して燃焼するのでとても効率がいいということです。
さらに、高圧液化された笑気が気化する際は約-60度で周囲の熱を奪うため、
過給器に見られるエンジンの加熱を抑制でき、かつ吸気温度の低下により空気の圧縮率も約1.1倍程度向上します。
これらを総合すると、約1.5倍ということになります。
3分で決着を付け地球に帰らなければならないウルトラマンに例えると、
その3分という時間を削り1分弱にする代わりに、凄まじいパワーを発揮し弱い怪獣であればワンパンでKOできると理解していいかもしれません。
映画「ワイルドスピード」においては、「ニトロ」という小型タンクのバルブをひねりボタンを押すと爆発的な勢いで車が加速する、という演出もあります。
そして更に魅力的なのがそのコストパフォーマンスです。
1万円で1馬力を生む他のシステムより、20万円で50馬力を生むNOSが圧倒的な人気を誇っています。
ちなみにNOSは「ニトロ」と呼称されることがありますが、
由来は nitrous oxide のナイトラスの英語表記からきています。
ニトログリセリンやニトロメタンなどの他の物質と間違われるため日本でNOSが使われることが少ないそうですが、NOSは爆発しないのでぜひ勘違いせず使ってほしいものです。
いかがでしたでしょうか。
今回は自動車に使われる笑気について紹介させていただきました。
笑気はとても便利な物質のようですね。
次回は食品添加物としての笑気について書かせていただきます。
よろしくお願いします。