大阪弁へのこだわりは、生まれてから高校まで大阪で育って、大学院では大阪弁の恩師(大阪大学蛋白質研究所・堀尾武一先生)の薫陶を受け、さらに英語も大阪弁。これだけあったら大阪弁が入ってもエーとするか。大阪弁的表現に対応してくれるWORDが欲しいなー。字引機能をフル活用するしかないか。

 方言には独特のニュアンスがあり、その場を和ませる効果もある。ただ、大阪弁や京都弁は科学的な理論的討議には向いていないと言われるのが残念やナ。論争するときに柔らかみが出てしまうとか、茶化していると思われるらしい。それを避けたければ英語でやればえーやんか。英語も大阪弁やからアカンか。 

《こんな話》 

①名古屋弁(三河弁?)の話---両親の実家が名古屋で、本籍地が岐阜県下だったので、名古屋弁や岐阜弁にも慣れている。小学生の頃にお袋の実家(最寄りの駅は名鉄の呼続駅)に弟と二人で遊びに行ったときこと。おバーさんに「あんたら、どうしてりゃーた。やっとかめだなもー」と言われた。二人は急いで屋敷内にあった小さな池に向かって走りながら「亀がおるらしいデ、つかまえよ」。 お年寄りの方言は何か格別の温かみがあり、人物の顔が浮かんでくるから面白い。「やっとかめ」が久しぶりの意であることは中学生の頃には分かっていたが、その語源が「八十日(ヤトーカ)目」にあることが分かったのは年取ってからのこと。

②大阪弁の話---「あの先生はアカンタレで」というと、生粋の東京人(自称)に「どういうタレですか?」とまじめに問いただされた。(たれは串カツのたれではなく)アカンタレは東京でいうところの「イクジがない」に似ている。能力を否定しているのではなく、思わず手を差し伸べたくなる気弱なところがある、という感じ。どちらも、家人に言われているところを想像すると分かりやすいかな。とはいえ、海外から帰国して関空からリムジンバスで大阪市内へ移動していた折のこと。バス内で数人のおっさんたちが大阪弁でしゃべっているのが聞こえてきて「大阪弁ってあまりきれいではないなー」、とがっかりしたことがありました。

③大阪弁直す?---ある大手食品企業のM氏と東京某所で懇談した折の事。互いに初対面で、勿論標準語で。話と酒が進むほどにイントネーションが何となく関西っぽいので、大阪弁混じりでしゃべったら、大阪弁で返されて「大阪、どこですか?」などとお互いに意気投合し、挙句の果てに「大阪弁の会」までできました。M氏の話。入社当時東京本社の女子社員に「大阪弁、直さないんですか」と言われて、「そうーか直さなアカンのか」、ということで頑張って直されたとのこと。M氏はグリークラブで活躍しておられ良く通る声だったので、標準語も大阪弁もどちらも迫力ありました。