高齢者対象の数学教室でした。

 

 

今日から図形編で、基本的な作図の仕方を学んでもらいました。今年の生徒さんはみんな真面目でやる気満々なので楽しみです。

 

 

作図に入る前に、何故コンパスと定規だけしか使わないのかという問題を取り上げ、そこからほぼ行き当たりばったりに、ギリシャ神話や日本神話の話をして半分の時間を費やしました。

 

 

直線は地平線、つまり大地の女神ゲー(ガイア)です。円は太陽、つまり男神アポロです。こんな風に神話的世界が現代の数学にも入り込んでいることを話したら、とても興味を持ってもらえました。

 

 

神話が影響を及ぼしているのは、数学だけじゃないんですけれどね。WW

 

 

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ワクチン7回目どうする?の話が生徒さんの方から出たので、たび重なる接種をすると免疫を下げるので、もう打たない方がいいんじゃありませんかと、やんわりとアドヴァイスしましたら、一人の男性生徒さんが、「それ、どこ情報ですか?」と食い下がって来ました。

 

 

「ええ、このたびノーベル賞を受賞したカタリン・カリコ博士が言っていますよ」と答えたら、一応納得してくれました。やはりノーベル賞は強力な味方ですね(笑)。

 

 

ここで「鹿先生」は出さない方がいいでしょう。なに、その鹿せんべいみたいのは!?ってなるに決っていますから。

 

 

いくら真面目でやる気のある人たちでも、それ故にこそ権威には弱い面があります。残念ながら。

 

 

思うに、一次情報というのはほとんど胡散臭いものですよ。「~賞」とはまるで縁遠いところにあります。その中から真実を読み取るのは、情報の受け手の実力というものだと思います。

 

 

その実力を涵養するには・・・・学校教育ではダメでしょうねえ。学校教育は権威に従順になるための教育ですから。

 

 

だから、学校教育はなくて、人生のどこかで挫折・・・・とまではいかなくても、辛酸を舐めるような経験をしなくては、情報の真偽を嗅ぎ分ける能力は育たないと思います。学校教育では推奨された真面目だけでもダメ、素直だけでもダメです。

 

 

かといって、「叩き上げ」とか「海千山千」では、権威主義に回帰してしまい勝ちで、強いものに上手く取り入ることだけを学びますから、これもダメ。

 

 

真実を見極める目を育てるには、まあ、不肖私に言えるとすれば、自分一個の名利を捨てることが前提です。

 

 

どぶ泥の中を歩む人生であって顧みずとするくらいの気概がなければ、真実なんて摑み切れるものではありませんや。

 

 

 

 

結局は気概か・・・・。