遂に彼と出会える機会が訪れた。
場末エステ界では名の知れた彼。
場末に限らず各地で数々の戦歴を持つ。
独特な文体、写真等を用いり彼のブログは読者を魅了していた。
エステ概念に対し近い感覚を持つであろう彼。
そんな彼に日頃から親近感を覚えていた。
ようやく出会える日が訪れたのだ。
直電でのやり取りは一切許されず。
唯一、直メのアドレスだけが言い渡された。
連れが決まった某所某日。
繁華街より少し離れた路地裏での待ち合わせ。
定刻通り指定の場所に辿り着くと既に彼は待っていた。
周囲は薄暗く街路灯がスポットライトの如く彼を照らす。
赤い自転車に跨がる彼。
そのシルエットだけが路上に浮かび上がっていた。
彼は電話をかけている様だった。
深々と被る帽子に妨げられ、その表情は伺い知れない。
携帯を耳に当てがったまま、顎を「ひょい」とする仕草で後ろへ乗るよう促す。
私が自転車の後ろに跨ると、目的地へ向けゆっくりと漕ぎ出した。
彼は無言で自転車を漕いでいた。
携帯を耳に当てたまま。
話している素振りがない事から、相手は不在な様子だった。
それでも彼は携帯を耳から離す事は無かった。
やがて目的地に到着すると彼は自転車を止めた。
看板、店の窓にも明かりは灯っていない。
店の中からは電話のコール音だけが虚しく辺りに響く。
深夜だった為か既に閉店の様子だった。
それでも彼は諦めず電話をかけ続けている。
呆れた私は斜向かいにあった公園のベンチに座りタバコに火を点けた。
その一本が吸い終わる頃。
ようやく諦めたのか、彼が自転車に跨がったままこちらに向かってくる。
ペダルを漕ぐことなく、足で地を蹴りゆっくりと。
項垂れた様子で私の前に辿り着くとやがて自転車を止めた。
街路灯が逆光となり彼の表情は伺えない。
その事には触れず残念な思いで彼に話しかける。
その時が訪れる瞬間を待っていた。
一方的に話し掛ける私。
対照的に黙り込んでいる彼。
不気味ささえ感じたが私の心は昂っていた。
突如その瞬間は訪れた。
彼は徐に帽子を脱ぎ取り私を見つめこう言った。
「酔さん。やっぱ店お休みみたいね。」
遂にその全貌が明らかになった。
ハワイ土産であろうABCストアーのTシャツ。
伸びきって首周りが弛んでしまっている。
ドンキーで売っていそうなpuma製のナイロンパンツ。
長さが会わない為か裾を引き摺りボロボロ。
プロケッズの白いスニーカー。
いやダンロップだったかも・・・(汗)
寝癖の付いたボサボサのマッシュルームカット。
そして胸には小さな膨らみ!?
「コーヒーさん・・・。あなた・・・。」
彼は近藤●菜、激似の女性だったのである。
う、ウソだー!(((( ;°Д°))))
ハッ!
甘い香りが漂う薄暗い部屋の中。
丸い穴から覗く無機質な床。
胡弓の音色にリズムよく刻む中姐の掌。
心地好く身体を揺らしていた。
夢であった・・・。
あまりにもリアル過ぎる夢。
暫くは動けず、ただ床を睨んでいた。
口の中が異常に渇ききっている。
ようやく頭の整理がついた頃。
安堵感と共にまた深い眠りへと誘われていた。
場末エステ界では名の知れた彼。
場末に限らず各地で数々の戦歴を持つ。
独特な文体、写真等を用いり彼のブログは読者を魅了していた。
エステ概念に対し近い感覚を持つであろう彼。
そんな彼に日頃から親近感を覚えていた。
ようやく出会える日が訪れたのだ。
直電でのやり取りは一切許されず。
唯一、直メのアドレスだけが言い渡された。
連れが決まった某所某日。
繁華街より少し離れた路地裏での待ち合わせ。
定刻通り指定の場所に辿り着くと既に彼は待っていた。
周囲は薄暗く街路灯がスポットライトの如く彼を照らす。
赤い自転車に跨がる彼。
そのシルエットだけが路上に浮かび上がっていた。
彼は電話をかけている様だった。
深々と被る帽子に妨げられ、その表情は伺い知れない。
携帯を耳に当てがったまま、顎を「ひょい」とする仕草で後ろへ乗るよう促す。
私が自転車の後ろに跨ると、目的地へ向けゆっくりと漕ぎ出した。
彼は無言で自転車を漕いでいた。
携帯を耳に当てたまま。
話している素振りがない事から、相手は不在な様子だった。
それでも彼は携帯を耳から離す事は無かった。
やがて目的地に到着すると彼は自転車を止めた。
看板、店の窓にも明かりは灯っていない。
店の中からは電話のコール音だけが虚しく辺りに響く。
深夜だった為か既に閉店の様子だった。
それでも彼は諦めず電話をかけ続けている。
呆れた私は斜向かいにあった公園のベンチに座りタバコに火を点けた。
その一本が吸い終わる頃。
ようやく諦めたのか、彼が自転車に跨がったままこちらに向かってくる。
ペダルを漕ぐことなく、足で地を蹴りゆっくりと。
項垂れた様子で私の前に辿り着くとやがて自転車を止めた。
街路灯が逆光となり彼の表情は伺えない。
その事には触れず残念な思いで彼に話しかける。
その時が訪れる瞬間を待っていた。
一方的に話し掛ける私。
対照的に黙り込んでいる彼。
不気味ささえ感じたが私の心は昂っていた。
突如その瞬間は訪れた。
彼は徐に帽子を脱ぎ取り私を見つめこう言った。
「酔さん。やっぱ店お休みみたいね。」
遂にその全貌が明らかになった。
ハワイ土産であろうABCストアーのTシャツ。
伸びきって首周りが弛んでしまっている。
ドンキーで売っていそうなpuma製のナイロンパンツ。
長さが会わない為か裾を引き摺りボロボロ。
プロケッズの白いスニーカー。
いやダンロップだったかも・・・(汗)
寝癖の付いたボサボサのマッシュルームカット。
そして胸には小さな膨らみ!?
「コーヒーさん・・・。あなた・・・。」
彼は近藤●菜、激似の女性だったのである。
う、ウソだー!(((( ;°Д°))))
ハッ!
甘い香りが漂う薄暗い部屋の中。
丸い穴から覗く無機質な床。
胡弓の音色にリズムよく刻む中姐の掌。
心地好く身体を揺らしていた。
夢であった・・・。
あまりにもリアル過ぎる夢。
暫くは動けず、ただ床を睨んでいた。
口の中が異常に渇ききっている。
ようやく頭の整理がついた頃。
安堵感と共にまた深い眠りへと誘われていた。