沖縄行のことを伝えると
藤「鈴木くんが騙そうとして、皆を巻き込んだわけではないわけだから、鈴木くんの信頼がなくなったわけではないよ」
鈴「ありがとうございます。ですが、やっぱり申し訳ない気持ちはありますし・・・正直、カッコ悪いし、ダサいし、ここにいたくないっていうのが本音かもしれません・・・」
藤「たった一度の失敗で逃げたら一生後悔するぞ!その方がカッコ悪い!どうせなら、自分でやって、自分で失敗してから次にいけ」
鈴「たしかに・・・ただ、出店の為にためていたお金も失ってしまったので・・・」
藤「金なら・・・」
鈴(ま、まさかこの流れは、藤田さん出資してくれる流れか!!)
藤「俺が借り方を教えてやる!」
鈴「いや、貸してくれよ!あ、ありがとうございます!」
ってことで、藤田さんからお金の借り方を教えて頂いたのですが
藤「まずは事業計画書を作れ、同時に物件も探せ」
鈴「お金がない状態で物件探しても大丈夫なんですか?」
藤「大丈夫!ただし、不動産屋にはお金ないっていうなよ。むしろお金持っている感じを演じろ、相手も商売だからな」
鈴「わ、わかりました!」
と、いうことでさっそく物件探し。
この時、フレアバーをやるのは諦めていました。
何故なら、フレアバーをやるには、広いカウンター&天井という、特殊なカウンターをゼロから作る必要があるからです。
ガールズバーのごたごたで、貯めていたお金はなくなってしまったし、大きなお金を借りられる目途もない・・・。
そうなると、出店費用を抑えた「居抜き」と呼ばれる、前の人が作ったお店をそのまま借りる方法しかないですし
居抜きの物件でフレアができるお店を探すのは厳しいだろうと思っていました。
普通、限られた面積でバー作るのであれば、カウンター内の広さよりも席数優先しますしね。
数十件ほど物件を見て、いくつか「ここなら」と思える居抜きのバーがありました。
バーというより、おしゃれなスナックの居抜きって感じのお店ですが。
もちろんカウンターは狭く、フレアができるスペースはほとんどないです。
札幌初のフレアバーを作りたかった・・・
その想いは消えませんでしたが、正直その当時はそれよりも「札幌で自分のお店もつ!」って気持ちの方が勝っていたと思います。
ある程度物件に目途がついたので、藤田さんに相談に行くと
藤「本当にここでいいのか?鈴木君がやりたかったお店これじゃないんじゃない??」
鈴「もちろん、フレアバーがやりたいですが、居抜きでカウンターが広い物件なんてないので仕方がないです」
藤「何店舗くらいみたの?」
鈴「10~15店舗はみました」
藤「それだけ??すすきのに何件空き物件あると思っているんだ?」
鈴「確かにそうですが、不動産の方に提示条件で抜粋してくれたのがそれしかなかったので・・・」
藤「不動産屋だって、全部の物件を実際に見ているわけではない、物件に妥協したら後でもっと後悔するぞ!」
鈴「・・・わかりました」
ってことで物件探し再開。
正直、自分の中では、フレアができる物件はないだろうとあきらめていたし
生活していくお金もない中、アルバイトしながらなんとか生活を維持させるのも大変だし
今の物件で決めちゃいたいなと思っていました。
不動産屋さんにもう一度お願いして、今まではじいていた、微妙な物件も含めて再度探してもらうことに
さすがに不動産屋さんがはじいた物件
キタナ! クサ! ダサ!
の、オンパレード
数年ぶりに扉開けたんじゃないか??みたいなジメっとした空気とカビのにおいが充満した物件。
絶対にここ、誰か死んでいるしょ・・・
数十件見た後、僕のテンションも、それに付き合う不動産屋さんのテンションも超ネガティブ
不「次ですが・・・まだ見ます?・・・よね」
鈴「心霊ツアーに巻き込んだみたいですみません・・・」
続いての心霊スポットは、あ、いや、物件は
なんて、笑えないトークをしながらたどりついた場所は
すすきの中心部から離れたビルの2階
同じフロアには「テレクラ」(電話かけてエッチする人を探す、当時の出会い系みたいなやつ)
いつものように固く閉ざされた扉
扉を開けると、霊気が出ていくように冷たい風が頬をつたう
ジメっとしたカビとタバコが染み付いた匂い
すぐにつかない証明
広いカウンター
時代遅れの赤いじゅうたん
壊れた収納扉
んっ???
ちょ、まてまて。
広いカウンター????
※当時撮った実際の写真です
ここ、広いやん!フレアーできるやん!
そう思うと、不思議なことに、今まで漂っていた陰湿な雰囲気が消え、
運命の赤い糸で結ばれた相手に出会った瞬間のような、心臓の鼓動の高まりと、なんともいえない温かい居心地
俺はこの物件に出会う為に産まれてきたんや!
まさに運命の人に出会ったような瞬間でした
さっそく藤田さんに報告!
鈴「フレアバーやれる物件見つけました!家賃も安いです♪ここに決めます!」
藤「なっ?あきらめないで良かっただろう♪」
鈴「はい!あとはお金だけなので、銀行ご紹介して頂けますか?」
藤「銀行?だめだ、鈴木君の経歴だったら担保無に融資はでない」
鈴「それでは国金でしょうか?」
藤「国金は結果でるまでかなり時間とられるぞ。3カ月待てるか?」
鈴「正直厳しいです・・・(もしかして、なんだかんだ藤田さんお金かしてくれるんじゃ)」
鈴「それではどこで借りれば良いですかね・・・事業計画書も作ったし、物件も決まったし、絶対成功するのに(もう焦らさないでよ~、最初から実は俺が出すつもりだったパターンでしょ、わざわざ事業計画書書かせたのもその為か)
藤「簡単だ、その辺にあるだろ、借りれるとこ、ほらそこにも看板あるじゃん」
鈴「えっ?」
レオタードやん!
俺レオタードから金借りるの??
いや、レオタードじゃないよね?
って思ったら、脱いだらやっぱりレオタードやん!
続く


