前回の記事で、仙道達也氏らが提唱する「自分自身を商品にする高単価ビジネス」が、いかにしてあなたを極限の感情労働(ブラック企業の孤独な経営者兼平社員)へと追い込んでいるかをお伝えしました。


しかし、真面目で勉強熱心なあなたは、まだこう反論するかもしれません。

 

「いや、仙道塾で教わるように、徹底的に自己分析をして『唯一無二の差別化(USP)』を作り上げれば、ライバル不在になってラクになるはずだ」
 

 

「魂のミッションを見つけて、それを『本質的なライティング(文章力)』で発信できれば、高単価でも自然と売れるようになるはずだ」

 

もしあなたが今、そう考えているなら……非常に危険です。

 

結論から言います。
 

「自分の強み」を発掘し、それを「ライティング」で表現しようと努力すればするほど、あなたは一生、労働の鎖から逃れられなくなります。


今回は、業界で神格化されている「差別化」と「心を動かす文章術」の裏側に隠された、残酷な算数についてお話しします。


 

1. 「唯一無二の差別化」という名の、最も重い鎖
 

仙道氏をはじめとする高単価コンサルの指導者は、「あなたの過去のトラウマや経験を棚卸しして、魂のミッション(強み)を見つけましょう」と教えます。

確かに、他者と違うポジション(差別化)を作れば、一時的に商品は高く売れるかもしれません。
 

しかし、神の視点(一段高いメタ認知)からその後のあなたの人生を見てください。

 

「唯一無二の自分」を定義づけた瞬間、あなたは「その『素晴らしい自分(キャラクター)』を、24時間365日、SNSやブログで演じ続けなければならない」という無間地獄に落ちます。


・同業者と被らないように、常に斬新な切り口を探し続ける。
 

・高単価に見合う「すごい専門家」としての振る舞いを維持する。
 

・少しでも反応が落ちると「私の強みが間違っていたのか?」と再び終わりのない自己分析の沼にハマる。

 

「自分らしさ」で差別化するということは、自由になることではありません。
 

「自分という商品」の価値を維持するために、己の人生すべてをコンテンツとしてすり潰し続ける「最も重い鎖」を自らの首にかける行為なのです。

 

 

2. 【ライティングの神の視点】「魂の文章」を書くのをやめなさい
 

さらに残酷なのは、その「差別化された自分」を世に広めるために、彼らが「ライティング(情報発信)」を強要することです。


「読者の痛みに寄り添い、あなたの情熱(ミッション)を文章で伝えましょう」


マーケターたちはこぞってそう言いますが、「自分の内面をえぐり出し、他人の心に共感するフリをして、感情を揺さぶる文章を毎日ひねり出し続ける」という行為が、いかに異常な労働であるかに気づいてください。


あなたはパソコンの前に座り、画面の向こうにいる見ず知らずの他人の「悩み」を想像し、それに寄り添うように言葉を紡ぐ。

 

自分が疲れていようが、私生活で嫌なことがあろうが、クライアントのために「熱い想い」を発信し続けなければならない。

 

それは「自己表現」などという美しいものではありません。
 

自分自身の心と時間をすり潰して現金に換える「極限の感情労働」です。

 

 

3. スキルを極めた先にある「高級な奴隷」という末路
 

仮に、あなたが血を吐くような自己分析とライティングの特訓を経て、完璧な「自分だけの高単価ポジション」を築けたとしましょう。

 

「これで不労所得だ、自由だ」と思うかもしれません。
 

 

しかし、現実の算数は残酷です。

あなたが作り上げたそのビジネスは、「あなた自身の肉声、あなたの熱量、あなたの情熱」を前提に回っています。
 

つまり、あなたが書くのを止めた瞬間、あなたが病気で倒れた瞬間、そのビジネスは完全に停止するのです。

 

他人(外注)にあなたの「魂のミッション」を代筆させることはできません。
 

 

スキルと差別化を極めた先で待っているのは、経済的な自由ではなく、「絶対に休むことが許されない、完全歩合制の高級な奴隷」というポジションです。

 

 

次なる扉:あなたが「回し車」から降りられない算数的な理由
 

あなたが本当に欲しいのは、「唯一無二の自分として褒められること」ですか?
 

それとも、クライアントからの「いいね(承認)」ですか?

あなたが心の底から求めているのは、「自分が働かなくても、情熱を燃やさなくても、静かに富が入り続ける状態(完全なる自由)」のはずです。

 

であれば、今日から「自分の強み」を探すのをやめてください。
 

あなたの魂や感情を、手作業のライティングで切り売りするのをやめてください。

 

「じゃあ、具体的にどうやって稼げばいいんだ?」
 

と焦る気持ちはわかります。


しかし、労働を捨てる前に、あなたが「絶対に直視しなければならない現実」があります。


なぜあなたは、こんなにも苦しい「自己分析」や「SNS更新」という無間地獄に、自ら喜んで足を踏み入れてしまったのか?


それは、あなたが『コンサルタントや批評家が作り上げた、巨大な搾取エコシステム』の中に完全に組み込まれているからです。


次の記事では、あなたがなぜ稼げないのか、その残酷な理由を「図解」と「冷徹な算数」で完全に証明します。

もし、まだ「自分の努力が足りないだけだ」「もっと自分の強みを磨けばいつか報われる」と信じたいお花畑な方は、ここでページを閉じて、終わりのない自分探しのノートに向かってください。


自分の首に繋がれた鎖の『本当の正体』を見る覚悟がある者だけ、次のページへ進んでください。


⇒ 【次へ】第3回:あなたが稼げないのは「無能だから」ではなく「優秀な養分だから」だ