『あなたは絵本が好きだったからねぇ』
この前母がふと、私に言ったこと。
私の作る細々を見ながら
懐かしむように。
📘































今回は、ワタシの記憶の中の
絵本に纏わるお話を。
















3歳〜5歳ぐらいの時の記憶って
定かではないのかもしれないけど
脳が勝手に
思い込んでいることもあるだろうけど
私は幼い頃の一部分の
場面場面が、古いフィルムみたいに
パッと点滅して見えることがあります。
母に読んで貰った絵本で
頭に残っているもの、沢山ありますが
中でも「7人の豪傑」という絵本。
凄い題名…
どうしてこの本がそんなに好きだったのか。
でもね
読んだことは覚えているんだけど
中身の記憶はありません。

幼すぎて、内容までは覚えてない。
母によると
『何度読んだかわからないくらい
読まされた』と言っているので
題名は覚えていたのでしょう笑
読んで貰う時に、
題名は母と一緒に声に出して言ってたからかな。
















それにも増して覚えているのは
祖父と絵本の記憶です。
















うちは
父方の祖父母と同居でしたから
幼い頃は祖父が私の守役でした。
小さな頃は割と活発な子供で
毎日、近所の公園に
祖父と手を繋いで歩いていっては
あらゆる遊具を乗り回す日々。笑
ブランコなんかは特にひどく、
「もっと漕いで!」
「もっと!」
「もっと高ーく!」と
祖父に後ろから思いっきり押してくれと
何度も言っておりました

そうして、弧を描いて
1番高い所に到達した時に
「フワっ」と
そこから地面に飛び降りて
遊んでいました。
嗚呼、体が軽いって素晴らしい🌟
まさか漕いだあげく
そんな事をしようとは……
思ってもみなかった祖父は、
きっと驚いたであろう。

祖父はいつも、危ないのでやめるように
言っていたらしいのですが
そのうち押してもらわずとも
自分でも漕ぎまくれるようになって
その「ふわっと」感を楽しんでいました。
一瞬の滞空時間があるんです。
家に居るときにも、祖父の側。
よっこらせ、と胡座をかけば
私がその中に座り込み。
絵本を読んで貰うのが当たり前だと
思っていたのです。
その頃のワタシは
今からは想像出来ぬような
小枝のように痩せておりまして。
長時間座られると
「お尻の骨が刺さって痛い」と
祖父はヒィヒィ言っていたそうな。
そんな状態に、うちの母が
「お爺ちゃんに読んで貰うのは、それだけよ!」
と、"今読んでいる本だけにしろ"と
言ってきたもので、
幼いワタシは悪知恵を働かせて。

ポク、ポク、ポク、チーン

注)一休さんのは「悪知恵」ではありません。
先ず本棚から大量に持ってきて
祖父の真横に置き、
「これだけ」と言い張っていたらしい。
どこが「これだけ」かっ?!
この事は自分の記憶にもあります…

見兼ねた祖母が
「今度はおばあちゃんが読んであげるから」
と、申し出ていたらしいのですが
ワタシはそれを聞き入れず…
🌟あのね、祖父だけの特別な
「読み聞かせ」が好きだったのです
🌟

主に読んで貰っていたのは
【昔話】
【チャイクロ】
という知育本と
【図鑑】
図鑑のなかでは、動物と恐竜系と宇宙と人体。
これ、必ずローテーションに入ってました笑
祖父だけが
本の通りには読まず
絵や写真を見ては
よそ事(面白い台詞を付け加えたり)を
言ったり
登場人物になって、擽ってきたりと。
それが面白くて仕方がなくて。
だから「他の人」では
絶対にダメだったみたい。
祖父は定年退職後、家に居たので
時間的に余裕があったのだとは思うけど。
母に叱られようとも
祖父は結局、読んでくれました。
その本たちはそのうちに
うちの家から、親戚や知人の
小さい子へと渡って行きました。
本が無くなっていた時に
軽く喪失感がありましたが。
「〜〜ちゃんたちが読みたいんだって」
という母に
返して貰って、と言えませんでした。
大人になり
ワタシが仕事をするようになっても
時々
「まるちゃん」と「友蔵じいさん」
みたいな私たちでした。
思春期には、口煩い祖父と喧嘩もしましたが笑
祖父が亡くなった時
実家の近くの職場から走って帰って。
大人なのに
親戚のおばさん達の前で
「わーーん」と声を上げて泣きました。
その時のワタシは自分でも
幼い子供みたいで。
でも、恥ずかしいとか
しっかりしていなくちゃ、とか
そんな事を考える間もなかったのです。
26日は
そんな祖父の20年目の祥月命日でした。
そして今は
「ものがたりの動物たち」を
チクチクするようになりました。
あの時読んでくれたものは全て
ずーっと、ワタシの奥に。
「祖父の読み聞かせ」のスタイルは
ワタシの中にも少しあったらしく。
幼かった甥っ子2人に
「う○ち」に纏わる絵本を
真剣に何度もせがまれるという…。

そんなに面白かったのだろうか。
最後がこんな感じで、
ほんっとーに、スミマセン…



ではでは。
バニラの
取り留めも無いお話に、お付き合い下さって
ありがとうございました
🍨
