健君が褒められるのだーい好き!
+act.mini 2010 VOL.11より
ロングインタビュー
以下本文より
強いコンセプトの下、行われたフォトセッション。
衣装を着替え、メイクをしてカメラの前に立つ。
カメラのシャッターが追いつかない程の速度で次々と表情を変えていく被写体。
その表現力の豊かさ、幅の広さに、一瞬たりとも目が離せない。
設定が変わると、まるで別の人格が憑依したかのように違う顔を見せてくれる。
しかし、その全てが佐藤健なのだと思うと、この人は生まれついてのアクターなんだなとしみじみと思う。
だが、核にあるのは、多分ひとりの彼曰く「普通」の21歳の青年なのだ。だから面白い。
傍目にはシンデレラストーリーを地でいくようなとんとん拍子が続いているが、それは同時に最初から目立つステージが用意され、転ぶことも、こっそりサボることも許されない状況の連続をも意味する。勝たねばならない勝負に毎回挑むようなもので、そのプレッシャーや覚悟たるや、並みの神経ではとてもじゃないが、つぶれてしまうだろう。
それでいて佐藤健にはいささかも浮き足立った様子がない。冷静。だからといって醒めているのでもない。表現するのに貪欲なのに、決してガツガツしたところがない。自分の見せ方、出し方の塩梅が絶妙でエレガントなのだが、そんな21歳って…。
インタビューは、ザ・ゲームのイベントおわり、BECKの公開前のイベントや番組出演が立て込み、初主演のドラマも控えた時期。果たして2万字を超えるインタビューが可能なのだろうか。時間的な制約もさることながら、精神的な負担も気に懸かった。インタビューに答えるというのは、想像以上にエネルギーを使うものだから。記憶の引き出しをあちこちひっくり返し、形になっていない想いを整理し言葉にする。それが、活字になると思えば、その発言に相応の責任も負わねばならない。
「これ程のロングインタビューは受けたことがない気がするけれど…なんでも答えるからなんでも聞いて」。
ふんわりとした優しい、独特の口調で佐藤健は言った。
誕生から生い立ち、芸能界に入るきっかけ、スカウトされてからデビューまで、健君語ります。
エレガント!
食べても、お話しても、佇まいも、もちろん演技も上品。
でも、健君は演技では格好良さを求めてはいない。
汚いとか、顔が歪むとか、気にしない、何もかもさらけ出す。
さてさて、今日も暑いです。
佐藤健君はじめ、るろうに剣心のキャスト、スタッフの皆さま、
今日も1日、怪我事故なく、順調に撮影が進みますように。お祈りしてます。