風邪の話を書きました。


そのついでと言ってはなんですが、

耳鼻咽喉科の話です。



風邪の症状があまりにひどくなったので、

耳鼻咽喉科に行きました。


そこの先生が、なかなかの好事家で、

昔ながらのクラシックな医療器具を随分と取り揃えていまして、

手際よく、次々と取り出しては、僕の鼻の穴や、のどの奥を押し広げて、

珍妙で古典的な器具を押し込んで、

謎の液体や気体を、ふがふが送り込んで来るのです。



一段落したら、

「右手で、自分の舌を引っ張り出して」

という指示を僕に与えます。

きょとんとしていたら、もう一度、

「ガーゼの上から、右手で自分の舌を引っ張っておいて」

と指示。


ほんの数秒です、そうしているうちに、

先生は、器具を二つ同時に両手で喉におしこみ、なにやら施術。


これら一連の作業を、あっと言うまにこなすと、

「なんか、炎症。じゃ、吸入しといて。お疲れさま」

と言い捨てると、もう僕には興味を無くし、

次の患者に向かっていきました。



診断は、「なんか、炎症」(しかも、自信満々に告げられました)

ウホッ!職人!

それも、極めて古典的な職人!



いいよ、いいよ、こういうの、好きだよ。


また行きたいなぁ。


今度は、妻とでも。