尾崎亜美さんは天才です。





そう確信したのは、





資生堂のCMでおなじみの「マイピュアレディ」のB面


「サンライト」を聞いたときです。





曲の構成は、今風のAABC








Aパートは、





G-G-FEDCDECAG-





というモチーフが繰り返されます。





主音のCに行きたいのに行けない、


常にG(半終止)に吸い込まれていく、というもどかしさが


表現されています。











Bパートは、





ABCDEG-





というモチーフで始まります。


下属和音を思わせるモチーフで変化をつけつつ


やはり半終止に終始して、もどかしさは払拭されません。








そして、Cパート





タイトルにもなっている「サンライト」という言葉のリフレインになります。





メロディーは





C-A-G-C-





しょっぱなからハイCのパンチのある歌いだし。


主和音の構成音のオンパレード。


伸びやかに、高らかに主音のCを歌い上げます。








その高揚感は、AパートとBパートで


緻密に避けられた主音に、やっと出会えたという高揚感に


他なりません。











音楽は、


すべて緊張と弛緩の巧みな構成によって、


表現されています。





その珠玉の例が、尾崎亜美さんの「サンライズ」。


この小品に


音楽の緊張と緩和が凝縮されていました。