倍音の中で、

比較的低次の倍音を重ねると長和音や属七の和音になります。

また、倍音の要素を連ねると長音階の原型が現われます。



長調は、

自然の摂理から、

そして物理学の法則から必然的に生まれた

メロディーでありハーモニーだ、

と言うことができます。



では、短調は?



短和音は倍音からは現われてきません。

(寡聞ながら、そう認識しています。認識違いであれば、ご教示ください。)



では、どこから来たのでしょうか?



そもそも、

短音階だけが「自然的」「和声的」「旋律的」と

三種類存在しているのも、「作為的」ですよね。



バッハは、「短調」をどう捉えるか、悩んだそうです。

ドミソの和音を逆向きにたどって

ドから順番に長三度下がる音、そこから短三度下がる音を重ねて

短和音が生まれると仮定したこともあるそうです。

(そして、そのことに、バッハも納得できなかった、という話をどこかで読んだ気がします。)



確かに、

バッハの短調の曲のほぼすべてが

長和音で終わります。

(例外が思いつかないのですが、たぶんあるとは、思います。)



短調って、何なんでしょうか。

そして、

どうして短調に、あんなにも惹かれるのでしょうか。