友人のご令嬢が、
「スズキ・メソード」に通っているそうです。

バイオリンの早期教育が有名ですが、ご令嬢はピアノに通っていて、
これもなかなか良いとのこと。

「きらきら星」を教材に、徹底的に変奏をするのだそうです。

そこで、思い至ったことがあります。

「きらきら星」のメロディーは創作意欲を刺激します。
モーツァルトにも名作がありますし、
私も「きらきら星」をテーマにしたCMをジャズピアニストの
山中千尋さんと一緒につくったことがあります。

CCGGAAG FFEEDDC

この単純なメロディーの中に、
音楽の要素が色濃く詰まっています。

CからGへの跳躍。5度という西洋音楽の屋台骨とも言える音程が、
まず提示されます。

GAAG。次に、音階の基礎となる二度音程の上昇と下降の線を描きます。

そしてFからCへ順じ音階を下降して平和に第一モティーフは幕を閉じます。

まさに、音楽の縮図です。

5度が提示され、音階のモチーフで終止(または半終止)に向かう構造は、
後にたくさんの「きらきら星の息子たち」を生み出します。



たとえばジョン・ウィリアムスのメロディーは、
どれも正しく、きらきら星の息子たちです。

スターウォーズのテーマ
C-G- FED C-G
5度の跳躍。Fから順次下降。半終止。
スーパーマンのテーマ
CCG- AGF G
5度の跳躍。Aから順次下降。半終止。

ETのテーマ
C-G-FEDE C-G-
5度の跳躍。Fから順次下降。(刺繍音を経て)半終止。


他の作曲家では
ジョン・バリーも、きらきら星の息子です。

野生のエルザのテーマ
C-G- AGF E-C-
展開された5度の跳躍。Aから順次下降。終止。



私たちがきらきら星から学ぶことは、まだまだありそうです。