わが夫も会社で(ネオン街からも?)いくつか義理チョコを貰ったようで、ニヤケ顔だった週末。この日が迎えられて良かった。そんな事をチラリと思った、夫・57歳の特別なバレンタインデーです。
私からはカタチだけね!くまきち流コスプレにて。
赤いタータンチェックのシャツ襟カットソーで「キットカット」。12月にマリアーニのこの服を買った時からなぜかキットカットのチョコを連想していましたが、その理由が判明!
おそらく昔「ベイシティローラーズ(タータンチェックがトレードマークだったイギリスのアイドルバンド)」が、キットカットのCMに出演していた記憶が残っていたからに違いない!
チェックのシャツ襟に本など抱えて、文学少女チックに。スカートは「+J」。図書館の帰りにそっとチョコを渡す…なんて妄想中。
さて。今日のタイトルと、コスプレ小道具にした本は少し関係があります。実は、亡くなった私の父のコラム集の本なのです。
新聞にちょこちょこ連載していたコラム。本業のデザイン学のこと、研究のためしばらく住んだカナダのこと、そしてグルメのこと…
今になって読み返しても、あふれる知識とウィットの宝箱のようです。ただ、父には「健康」に関する知識が欠けていました。今ならば予防できる「メタボ」という言葉も概念も無かった当時…
57歳の若さにして、肥満ゆえの心筋梗塞で急死したのです。
コラム集の最後の章は「ゴールデン・フリース」。トラッド好きならご存知のブランド、ブルックス・ブラザーズのマーク=金色の羊のことです。父もトラッド・オヤジでしたので愛用していました。
私の夫も、奇しくもブルックス・ブラザーズに公私ともほぼ全てお任せ。ゴールデンフリースのタグが付いたセーターは、57歳でMサイズに1サイズダウンしました。寝酒やケーキを我慢して。
妻とはダイエット手段は違えど、何か刺激になったのでしょう。寝酒の深酒をやめて睡眠導入剤に切り替えた決断は、昨春の役員昇進がきっかけでした。人の上に立つ自覚と受け取りました。
私が一回り年上で恰幅の良い(お腹の出た)男性と結婚したのは、どこか父の姿を重ねていたのだと思います。その一方で、「もしや夫も、57歳ぐらいで急に…」と不安に思っていたのも事実。
父が心筋梗塞で倒れた日は、ちょうどバレンタインの頃でした。受験対応や海外出張、それに大学校舎の移転など多忙が重なった時期でした。その日もお気に入りのクレリックシャツ姿で…
緊急手術の手術台で「シャツをハサミで切りますよ」と手術スタッフに言われた瀕死の患者。「お気に入りだから切っちゃダメです」と答えたのが手遅れになった原因だとか違うとか…!?
57歳のこの日まで、夫が生きていてくれて良かった。ベルトの穴一つで5年は寿命が延びたも同然!父の死後、医者になった妹が私にダイエットを厳しく迫った理由もそこにあったんですよ。
役員秘書さん達からもバレンタイン貰ったんだな。だけどこれ、チョコじゃないでやんすよ…なめる「アメ」やんけ~!
役員1年生の夫。敏腕秘書にまだ「なめられて」いるようで…。