両親がともに勤めていた大学の町に足を伸ばしてきました。近くの用事のついでに是非と母がせがむので、カバン持ちのお供です。

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ピアノ科の母、デザイン学の父。専攻は違うものの、かつては同じ大学で教鞭をふるっていた両親。上野の出身校も一緒です。


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定年の少し前に移転した大学前の通りは北欧の町のよう。


父は定年を待たずに他界しました。でっぷりとしたお腹でクマさんのようだった父。そんなお腹で都市デザインの研究のため世界中を飛び回りすぎたので、心臓に無理がきたのかもしれません。


私より一回り上の夫が来年、父の生きた最後の年齢を迎えます。よく夫の出っ腹のことを笑い話に書きますが、ふと父を思い出させる今の風貌がいとおしいのも本音です。


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きっと私の見る物・感じる物は、父が私の中にずっと変わらず遺してくれたもの。


夫には、貴方よりずっと長生きしてもらわないと困るのです。少し寂しいけれどやっぱりお腹は引っ込めてもらわなくちゃね。もちろん、貴方から食べ物の好みまでそっくりに遺伝した私もね。


医学部6年の時に父親を失った妹がことさら「健康と長生きのためヤセろ痩せろ」と私にせっつく理由は、こんな所にもあるのです。