　　　　　　　　　　　　　　ロッジのような教室

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『エリコ、明日フアキンが通ってる学校に行くけど一緒に行く？』
ルイスの誘いで弟のフアキンが通う、Gimunasio del Norte（ヒムナシオ・デ・ノルテ）というアメリカンスクールを訪ねることになった。
早朝、お母さんのルシアさんを会社まで送る。
ルイスの運転が危なっかしいせいか、ルシアさんは逐一彼の運転に注意を入れる。ルイスは反発もせず、にわかに返事をする。
『お母さんに色々言われると神経質になっちゃう』
ボゴタの人の運転はとても荒い上に、ルイスの慣れない運転でヒヤヒヤして生きた心地がしないので、到着するまで目をつぶることにした。

　学校はスバ地区というボゴタの北の外れに位置する。通学はボゴタで唯一の黄色いアメリカンスクールバスで家から約１時間。
フアキンは毎日６時に家を出る。学校敷地内に入ると、ロッジのような建物が綺麗に手入れされた芝生の中に建っている。
これまで訪ねた2階、3階建ての学校とはまるで雰囲気が違う。学校と言われなければ到底何か分からないだろう。運動場もサッカー競技場くらいの広さがある。

　　　　　　　　　　　　　　幼稚部の遊び場

　小学部のディレクター、ベルタさんが学校の説明をしてくれた。
今年で36周年を迎えるヒムナシオは、全校生徒710人。3才～19才まで4つの教育カテゴリーに分かれており、授業はスペイン語と英語で行われている。『大切にしているのは、子供達が勉強をできるようになることではなく、学習を通して人格を養うことです』
教師は全部で78人、生徒9人に1人の割合である。
先生達は担当の授業が終わると次に授業を担当する教師へ生徒1人1人の状態をシェアーする。
ロッジ風の教室は生徒達がその科目だけに集中できるように装飾され教材がおかれている。小学部以外は科目ごとに教室を移動するシステムである。
郊外に位置しているせいか、空気が澄んでいて、花壇に咲くアジサイ、カーネーションなど四季のないコロンビアでしか見られないコンビネーションの花々を見ながら歩いているだけで気持ちが良い。

　　　　　　　　　　　　　　　ラジオ収録

　帰り際、『是非インタビューさせて下さい』と先生達に頼まれ、校内にあるラジオステーションでインタビューを録音した。
休憩中、先生と生徒達は友達のように先生になんでも相談している。彼らの間には年齢の壁はないようだ。

　アポなしで行ったのにも関わらず、先生達は両腕を広げて歓迎しアテンドしてくれた。コロンビアの人の持つ、人を受け入れる心の広さと厚情心を強く感じた日だった。

　　　　　　　ヘスス先生　白衣が先生の制服

　　　　　　　　　　　　高等部の生徒達と

ERIKO

ヒムナシオ・デ・ノルテ学校訪問