赤丸がエベレスト街道のある、クンブ地方



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まず初めに、私が目指すクムジュン村は、クンブ地方のエベレスト街道の途中にある。“エベレスト街道”とは文字通り、エベレストへ繋がっている道のことである。

首都のカトマンズからは小型セスナ機(定員20名くらい)に乗って、街道の玄関口となる“ルクラ”という村へ行かなければならない。



このルクラにあるテンジン・ヒラリー空港は、世界で一番離着陸が難しいと言われている。まず、滑走路の短さ。全長460m、幅20mの一本の滑走路。そして、北側に向けて12%の勾配になっているのである。周囲も8,000mを超える山々に囲まれているため、天候や気圧の変化が激しく、世界で最も高度な技術を要する空港と言われている。
このセスナに乗るときは左席がベスト。ルクラまでの
35分の飛行時間、ヒマラヤ山脈の圧倒的な景色を拝むことができる。

懸命にyoutube用のビデオを回していた私は、あやうく座席前ポケットの紙袋にお世話になるところだった。



ミンマシェルパ。エベレストに登れば15kg痩せると語る。

 

今回クムジュン村まで一緒に歩くのは、ガイドのミンマ・シャルパ。彼の名前を呼ぶ度に、わずかにラーメンが頭をよぎるは私だけだろうが、彼はこれまで6回エベレストに登頂しているクライミングシェルパだ。(シェルパの説明はまた今度詳しくします)

 


エベレスト登頂を目指すスペイン人のミゲル・マドリッド

もう一人は、スペイン人のミゲル・マドリッド。私はどの国へ行っても、スペイン語を話す運命にあるみたい・・・彼はエベレストをチベット側から登る予定。ネパールの山に登るのは初めてだそう。会社と彼女と家族を放棄し、貯金を全て叩いてネパールへやってきた。(エベレスト登山費用は安くても最低600万以上はかかります)

海岸部出身だという彼は、初日から高所順応のことをとにかく気にしていた。物静かで、不便な環境にも文句一つ言わず、何に対しても感謝の気持ちを持っていて、話していてとても気持ちいい人である。

彼ら2人とクムジュンまで一緒に歩き、その後彼らはエベレストベースキャンプへ向かう予定だ。


私のポーターさん。シャイ過ぎて話しかけても目も合わせてくれない。

 

そして荷揚げをしてくれるポーターさん2人。重たい荷物を私たちより先にロッジに運んでくれる。


 

エベレスト街道を歩く時は、天気や景色も大切だが、一緒に歩く人も長い時間を過ごすので大切になってくる。男性陣に囲まれて、私としては本当に快適だ。彼らとはクムジュン村までの間だが、和気藹々とヒマラヤの絶景を楽しみたい。

ERIKO