漁から戻ってきた紀夫さん

7/25

 曇り空。昆布漁はできないものの、今朝は6時から7時半まで、ムラサキウニ(こちらではノナと呼ばれている)の旗が上がった。ノナはバフウニと違い、トゲが長く、ムラサキ色をしていて、毒を持っている。身を取り出す作業はバフウニより時間がかかるため、出賃さん(パートの人)を含め9人で作業に当たった。ウニの作業をしている時間は、地元の人たちにとって情報交換をするときでもある。

 ウニの作業が終わったあと、百合子ママが利尻島郷土資料館へ連れて行ってくれた。ここには利尻の歴史や生息している動植物などが詳しく展示してある。鳥取からの移民についても説明があった。

 島の言葉について詳しく書かれている、佐藤萬さんが書いた「利尻の方言かるた」という本をママがプレゼントしてくれた。こちらに来てから聞いたことのない言葉や表現をたくさん聞く。島の人たち同士の会話はほとんど分からないこともしょっちゅう。

 その中でも私が好きなのは、「旅の人」という言葉。これは島の外から来た人という意味で、島に移住した人のことを「旅から来た人」と言う。海を渡らなければ、島の外に出られない人々が持つ独特な言い回しであり、決してよそ者と言わない、島の人々のおおらかに人を受け入れる習慣がその言葉に込められているような気がするのだ。



             マクドナルドの記念碑

  資料館を後にして、島の北側にある野塚展望台へ向かった。ここには、ラナルド・マクドナルドの記念碑がある。マクドナルドは日本が鎖国中にアメリカの捕鯨船から日本に密入国し、のちに日本で初めてのネイティブスピーカーの英語教師となったアメリカ人である。(父はスコットランド人、母はアメリカインディアン)記念碑の上にカラスが食べたウニの殻が乗っかっていて、なんとも利尻らしい光景だった。現在、このマクドナルドが作った縁で、利尻からアメリカへ留学するプログラムが存在している。



岩盤BBQ 左がお父さんの紀夫さん 真ん中が百合子ママ

 夕方は、沓形(くつがた)で岩盤岩BBQイベントへ出かけた。こちらの人は私が大好きなラム肉をよく食べる。熱された岩の温度はお肉を焼くにはちょうどよい。町長さんをはじめ、たくさんの人で賑わった。驚いたのは岩盤で焼かれている具材。エビ、ホタテ、つぶ貝など豪華な食材が焼かれ、一緒に食べているご飯にはいくら、ウニ、魚のお刺身が乗っかっている。さすがは北海道だなー。


⭐︎今日のご飯⭐︎


         醤油ラーメン なんとふがのっている!

ERIKO