ヨーエンスを案内してくれたオンナちゃんと        



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 ヨーエンスの町を散策した。Joensuuフィン語で河口の意味。内陸からフィンランド湾へ通じるサイマー湖を利用したサイマー運河が設備され、木材などの運搬が盛んになり、貿易で栄えるようになった町である。

 仕事へ出かけたシィルッカさんに変わって、オンナちゃんという高校生の子が町を案内してくれた。卒業を控えていている彼女はもう授業がないそうで、就職活動をしているのだそう。

「大学へ行きたかったのだけど、高校の成績が足りなくていけなかったの。ファッションに関わる仕事がしたいから、今はそれを探しているところよ」フィンランドでは他の多くの国がそうであるように、大学にかかる費用は無料。その上、毎月補助金までもらえる。また、プータローでも毎月500ユーロの支援金がもらえるというから、生活にはさほど困らない。ちなみに「プータロ」はフィンランド語で「木の家」という意味である。
 

 もじもじしながら話しをするオンナちゃんもそうだし、フィンランド人のほとんどがそうであると思うが、皆さんとってもシャイ。打ち解けるにはこちらから沈黙が訪れないようにしゃべりかけなければならなく、さらには質問も返って来ないことが多いので、相手が考えていることをあれこれ想像してしまう。なんだかラテン生活が少し恋しいな・・・

 オンナちゃんは、ショッピングモールや小さな運河を案内してくれ、ボーイフレンドと同居する新しいマンションにも招待してくれた。間取りは狭いが、さすがフィンランド、ちゃんとサウナはついている。別れ際に彼女にハグすると若干動揺していたが、はにかんだ笑顔で私のバスを送り出してくれた。

 


                     相撲


 そして今日は、先日訪れたディエタヴァイネン学校の中学生のアクティビティーに同行させてもらった。この間学校へ行った時にお話した子も何人かいたのに、誰も話してくれない。悲しいというか寂しい。笑 

 Your moveと呼ばれるこのアクティビティーは、去年から始めたそうで、屋内外に設置された様々な遊びを体験できる、言わばリフレッシュタイムである。
 今日はフィンランドへ来てから一番天気のいい日で、太陽の光の暖かさを肌に感じることができた。なるべく肌を出して、光に当てた。私が思うに、人は太陽の光に当たらないとどんどん心が弱っていくと思う。フィンランド人にうつ病が多いのも、冬の太陽が昇らないせいもあるだろう。
 男女共、こんがり色の肌がモテるそうで、夏はできる限り灼いく。また男の子はよく喋る子が人気とのこと。なんと面白いこと。

 


フィンランド式の野球はバッターの隣でピッチャーが球を投げて打つ


 芝生のグランドに、トランポリン、ボクシング、相撲、ゴルフ、バンドのライブ会場、野球、フリスピーゴルフなどが準備されており、生徒たちは好きなだけ遊びしゃいでいる。これまで緑の芝生を見てもなんとも思わなかったが、こちらで緑の草や木などを見ると、限られた貴重な時間を手にしているような気分になる。それは彼らの緑に対する眼差しそのものなのかもしれない。

 

 家に早く戻ったので、近所をランニング。帰りの遅いシィルッカさんに変わって、アールトさんが美味しいピザを焼いてくれ、サウナも炊いてくれた。アールトさんは英語が話せないので、私のわずかなフィンランド語でなんとかコミュニケーションをとっているが、とても波長が合うので疲れない。この記事を書いている今も、アールトさんと私は笑顔の会話を繰り返している。




                      近所の湖



⭐︎フィンランドの食べ物⭐︎


                   パンヌカック

ERIKO