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 いつもの癖で6時前に目が覚めてしまった。寝ぼけていて、自分が山小屋にいるのかどこにいるのか一瞬迷う。
 朝食には、私の好きなオートミールとトースト、卵焼き、マンゴーとスイカが上品にカットされてテーブルに並べられた。昼食時までに使うであろうエネルギーの様子を考えながら食べる食事とは違い、好き好みの欲で口へ運ぶ。山の生活が恋しい。

 今日は、ガジェンドラさんの所属するロータリークラブが、茨城の下館ロータリークラブから受け取った、小学校への寄付を贈呈する式典に参加させてもらうことになった。

 ガジェンドラさんは、いくつも事業を行っているが、本職は、スエーデンの総領事長を務めている。どうしてスエーデンなのだろうか。実は彼のお父さんはネパール人で一番初めにスエーデンへ行った人なのだそうだ。
 初めは不思議に思っていた、リビングに飾ってあるスエーデンの国王妃の写真も納得である。

 ガジェンドラさんは、カトマンズ
JCの創立者であり、姉妹提携を結んでいる、私の地元の米子市には何度も訪問したことがある。様々な活動をされている中で、今日の小学校訪問もその一つだ。




 パトン地区とパトパティ地区にある計3つの小学校を訪ねた。授業風景を見ることは出来なかったが、彼等が歓迎で歌ってくれた力強い歌声は、心に残るものだった。

 自己紹介をさせてもらい、ガジェンドラさんのリクエストに答えて、ガイヤトリーマントラを唱えさせてもらった。ガイヤトリーマントラは、マントラの中でも一番パワフルなエネルギーを持つものである。唱え終わると、生徒達や先生の表情が一気和らいで、とても嬉しそうななんとも言えない表情を浮かべた。中には、目を輝かせて握手を求めてくる先生もいた。学んだ知識の着地点は、人を幸せにするためにあるのだと身を持って感じたひとときだった。





 家に帰って昼食を頂く。もちろん、ダルバッド。ダルバッドは、日本でいうカレーだが、ダルは豆のスープ、バッドはご飯という意味である。大体、昼も夜も毎日ダルバッドだが、全く飽きない。

 家族はみんな働きに出ているので、お母さんのジューティーさんと一緒に食事。この家には、息子夫婦とその
2歳になる娘とガジェンドラさん夫妻が同居しているのだが、ジューディーさんは絵に描いたような優しいお母さんといった感じで、冬に包まれる暖かい毛布みたいな存在である。

「嫁姑の問題はないですか?」と聞くと、「私が嫁にいった時は、家族が
30人くらいいて、喧嘩するような時間などなく、一緒に力を合わせて生活しなければいけませんでしたから、嫁に対して不満を持つという概念がないんです」と話した。
 確かに大家族を運営していこうと思えば、喧嘩などしていられないだろう。夕方は近くのスパでオイルマッサージを受けた。至福のひとときである。




☆今日のご飯☆


         ダルバッド 昼夜は大体これ!


ERIKO