中南米の旅から帰国して、早くも9ヶ月が経とうとしている。帰国してすぐは、ウッドデッキと腕の色が変わらないなと思うほど日焼けをしていて、とてもすぐモデルという職業に復帰できる肌の色ではなかった。
生活のリズムを日本、東京に慣らしながら、旅での経験を本にするべくまとめつつ、ありがたいことに様々な公の場に呼んで頂いて、旅のことを紹介させてもらっている。旅に出る前と出た後では、こんなにも生活が変わるものなのかと改めて感じる。
日々新しい出会いがあり、様々な業種の方々にアドバイスを頂いたりしながら、改めて自分の辿った軌跡を色んな角度から捉え直すことが繰り返される。
経験した物を客観的に見つめ直したり、テーマとして違う視点から再認識したり、アウトプットを繰り返していくうちに、今後も世界の様々な地域で暮らす人々の生活の中に入って、密に交流し、その様子を発信していくことがしたいと思うようになった。
そんな中、私の中で沸々と、以前から興味を持っていた、ネパールのヒマラヤ地域へ行きたいという気持ちがこみ上げて来た。中南米で山登りを本格的に始めてから、山岳民族や山への興味がますます強くなった。また、知人のカメラマン、石川直樹さんにヒマラヤをオススメされたことなどが強い関心を引いた大きな理由だと思う。
その思いを行動に移させたのは、サラリーマン登山家の大山さんとの出会いだった。年明けに横浜の「南極観測料理人レストランMirai」で大山さんのトークイベントに参加させてもらった。彼はサラリーマンをしながら世界七大陸最高峰に登頂、毎年春と秋にはヒマラヤへ惜しげなく通っている。今春は彼にとって2回目となるエベレスト登頂を目指している。
「私もいつか行きたいと思ってるんですよ、ヒマラヤに」そう言うと大山さんは、「いつかではなくていつでも行けるんですよ。ただ行くって決めれば良いんです」と言った。この言葉を本気で理解することと、頭で理解することは全く違う意味を持つ。それは私にとっては唯一無二の言葉となって、大山さんが話しをする、前のめりの体勢と重なって、私の心に響き騒がせた。その後、何度か大山さんと会って話しをしている間に、私はヒマラヤへ行くことになってしまったのだ。
人には実感できる勇気なんてないのかもしれないと思った。決めて行動に移しだした時にはじめて、あれが勇気だったんだと分かる。あー、あの時私は勇気を出しだんだって。高い岩の上から川へジャンプする時は別として。
ネパールへ行こうと決めた時は、もう出発まで2ヶ月しかなかった。6月以降はモンスーンが来るため、ベストシーズンは4月~5月だからだ。間に合わないかもしれないと思いつつも準備を進め、なんとか出発できる所まで来た。大山さんの言った通り、決めてしまえばなんとかなったのだ。
JICA の梯さんと 「なんプロ!」のメンバーになりました!
昨日までショーの仕事で地元米子へ戻っていた。ありがたいことに最近は2ヶ月に1回のペースで仕事に呼んでもらう機会を頂いている。今回はLAからヘアメイクアップアーティスト達が来日したショーにゲストモデルとして参加させてもらった。またこの度、国際協力機構JICAの「なんとかしなきゃ!プロジェクトメンバー」に委嘱され、委嘱状を頂いた。正式にHPに掲載されたら皆さんにもまたお知らせします。
米子滞在期間中に、冒険家の植村直己さんの親友であった、廣江研さんにお会いして、ネパールに住んでいるご友人を紹介して下さった。
また首都のカトマンズでクリニックを運営されている、山根正子さんにもお話をお伺いする機会をもらうことができた。
そして、今回の旅では私の母校である福生東小学校と、ヒマラヤの麓にあるヒラリー小学校で間接的な交流をさせてもらう。
それに先駆けて、先日は母校の生徒さん達と一日過ごし、学校での様子を見させてもらった。中南米ではたくさんの学校を訪問し、元気な学生の姿を見たが、米子の小学生達もそれに負けずパワフルで、休憩時間などは全力で鬼ごっこを一緒に楽しんだ。
在学中毎日通った図書館は、随分と小さく感じた。当時私が読んでいた本たちが変わらず本棚に陳列されているのを見て、懐かしい気持ちになった。何十年経っても変わらない、優しい陽の当たる教室のままだった。
母校の様子は、ヒマラヤの麓にあるヒラリー小学校の生徒さん達に紹介し、また彼らには絵を描いてもらって、それを福生小学校の生徒さん達に紹介しながら、ヒラリー小学校のことやヒマラヤの話しをさせてもらうつもりだ。
出発間際の有意義な実家での滞在だった。そして今、東京へ戻る飛行機の中でこの文章を書いている。東京へ戻ったら、応援して下さっているSONYさんを訪問して、髪を切って、パッキングをして明日からの遠征に備える。私のスーツケースはまだ空っぽ・・・笑
今回は1ヶ月という短い遠征だが、ヒマラヤの麓で生活するシェルパ族の暮らしにフォーカスを当てて、彼らが信仰を捧げるヒマラヤの山々を歩いてみようと思う。正直まだ実感が全然湧かない。でもとっても楽しみでワクワクする。
私の活動にご協力して下さる、ヒマラヤ観光開発株式会社さん、コンドルタクシーグループさん、SONYさん、モンベルさん、スタイラさん、ビモクリさん、大同商事さん、aileカイロプラクティックさん、そしていつも応援して下さっている皆様に感謝を込めて。それでは、行ってきます!
※小学館Be-PalさんのWEBにてもコラムを配信します。ヒマラヤにいる山ガールたちや、山での生活などをレポートしますよ!
ERIKO