水城大使と家族のラモンさん、パナマ工科大学の生徒達


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 島から戻ってきて、いつもの近代的な生活にシフトすると、あの場所での経験がとても稀有であったと改めて感じる。ほんの3日ほどの滞在だったが、時間はとてつもなく長く感じていたし、簡素な生活が人間として生きる上で大切なことを浮き彫りにさせてくれた。

 今日でパナマ滞在も最終日。たくさんの方の協力で、当初自分が想像していたよりも実に充実した滞在となった。
今日は先日お会いした、
在パナマ日本国大使館の水城大使のご好意で、私が希望していた日本語を勉強している学生達との交流会を、大使公邸で開いてくださることになった。
集まってくれたパナマ工科大学で日本語を勉強している8人の生徒さん達と伊藤先生は、みんなしっかりスーツに身を包んでいた。
大使から事前に出されていた“日本とパナマの違い”、“日本に期待すること”、“どうしたら日本語学習者が増えるか?”などの宿題の質問の回答をみんなでシェアーし、食事会を行った。

 彼らの日本語の勉強を始めた主なきっかけはマンガやアニメ。将来はアニメプログラマーや少年ジャンプの漫画家になりたいと話している子達もいた。生徒の中にクナ族のペレス君という子がいた。彼は自分の
DNAのルーツであるアジアにとても興味があり、将来は人類学者になりたいと語った。

 大使は食事中も積極的に生徒達へ質問をし、メモを取りながら学生達の話しに耳を傾けている。その姿勢は好奇心いっぱいの若者達に引け取らない姿だった。『私には夢がたくさんあります』と話す水城大使。こういう大人は信じられる気がする。

 学生達はそれぞれ自分の意見をしっかりと持っていて、将来の夢などについても具体的に語っていた。彼らの年齢は
17才~22才くらいであったが、このような若い時に、大使とのふれ合いを持つことができた経験は、彼らのこの先の人生に大きな影響を与えるに違いない。

 今回、水上大使が“
ERIKOさんとパナマ工科大学日本語学生との交流会”と題して貴著な機会を与えて下さったことに大変感謝しています。在パナマ大使館の皆様、ありがとうございました。

 パナマ市での滞在はニカラグア人のラモン一家にお世話になり、ひょんな形でニカラグアの料理や文化をたくさん知ることができた。朝から晩まで背の高いビルの中で仕事をする働き者のラモンさん。口癖はいつも『なかなか外を案内できなくて悔しい』だった。それでも家にいる時は1日の出来事や色んな話しをしたし、奥さんのグロリアさんは自分の娘のように可愛がってくれた。
現在急速な経済発展を遂げているパナマ。
2015年に運河の拡張工事が完了すれば、ますます世界から注目される国になるだろう。



         お世話になったラモンさん一家


パナマ滞在に際しご協力頂きました、駐日パナマ大使館ホルヘ・コスマス大使、在パナマ日本国大使館水上大使を始めとする、両国パナマ大使館の皆様にこの場を借りて心より感謝申し上げます。そして日本とパナマの絆が益々強くなっていくことを心から願います。

ERIKO