ボテロ広場


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 ルスさんが立ててくれた計画表は毎日ぎっしり詰まっているが、時間はゆっくり流れているように感じる。
遅い朝食を取った後、YAMAHAITYファンデーションで働くホセさんがメデジン市内へ連れて行ってくれた。
コロンビアでもカルタヘナに続いて観光客が多いメデジンは、画家フェルナンド・ボテロの出身地でもある。

 ボテロが作品を提供している“ボテロ広場”には彼のボリューミーな彫刻作品を見ることができる。広場の真ん前にはアンティオキア美術館があり、ボゴタにあるボテロ美術館では見られない作品やコロンビアの画家の作品に出会うことができた。
ボテロの絵はどれもふくよかに描かれているが、彼自身はそのことに対してこう述べている。
“官能性を与えるためにふくよかにしているのであって、太くするということ自体には興味はない”
広場周辺の通りはお店が建ち並び、フルーツをワゴンに乗せ売りさばく人達や忙しなく行き交う人達でいっぱいだった。南米でよく見かける風景である。





              裸足の公園


 橋をいくつか渡り、Parque de los pies descalzos(裸足の公園)へ到着した。公園周辺は博物館、メトロポリタン劇場、マジョール広場などがあり、高層ビルに囲まれオフィス街のど真ん中と言った感じである。
ここには裸足で歩くことのできる砂場があり、子供達が砂遊びをしていたり、カップルが靴を脱いで休んでいる。自然を近くに感じることができるようにという目的で作られたのだそうだ。

 ここ最近、コロンビア料理が毎日続いていたので、ホセさんが気を使ってパスタ屋に連れて行ってくれた。気がつけばすでに夕方4時を回っていて、食べ終わってすぐにメデジンの町を見渡すことのできるPueblito paisa(パイサ村)へ向かった。パイサとはアンティオキアのことを指す。


                     パイサ村からの見晴らし


 高台からはアンデスの山岳地帯にできた美しい街並が広がっている。これほど見事に連なった山々を見られることはそうそうない。斜面に張り付くように立ち並ぶビル群と、谷にできた大きな町を眺めると、どうしてこんな所に町ができたのだろうかと不思議に思ってしまう。

 ホセさんが車を買い替えようとしているTOYOTAのディーラー店へ行き、マルセッラさんが迎えに来てくれるのを待って、そこでお別れをした。
夜はRadio U放送のYAMAHATV番組に出演した。ラジオと聞いていたのが実はTV番組だった。準備もしてなかったので、TVではみんなが避ける黒い服装で出演することになってしまった。
音楽とはあまり関係のない鳥取県と自分の旅のPRをさせてもらい生放送が終了した。

 見所が満載のアンティオキア県は、毎日訪れる場所によって新しい発見がある。明日はどんな景色を見るのだろう。




                    Radio Uにて

ERIKO