飛行機から見た初日の出


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 大晦日の夜は、高台にある観光客だらけの雰囲気の良いレストランでみんなと最後の食事をし、年越しは海沿いのオープンレストランでカウントダウンを迎えた。0時には大雨にも関わらず花火が四方八方からあがり、学生かと思われるたくさんのアメリカ人達が裸足で踊り狂っていた。




         大雨の年越しカウントダウン



 仮眠を取って早朝4時起床。荷物をまとめて空港へ向かう。スーツケースを預け、これまで同様リュックと手荷物、そして今日はお尻に引くクッションと松葉杖のセットを抱えながら移動する。
出国手続きをしてくれたオフィサーは、グレナダの入国審査をした時と同じ男性だった。入国時、鬼のように質問攻めをした彼は、『良い年になりますように』と、今日は優しい言葉をかけてくれた。
地上乗務員に手伝ってもらいながら小型の
LIATのプロペラ機に乗り込む。『自由席ですので、好きなところにお座り下さい』
直感で選んだ前から3列目の窓際は、堂々たる初日の出を拝むことができた。

 今回急遽予定を変更してバルバドスへ行ったのは、日本にいる知人のオススメだった。
『せっかくだから是非行ってみて!』
彼女の勧めに反して私の新しく組み直したスケジュールの予定からはバルバドス行きは外れていたのだが、ドミニカ共和国の家族がホリデーで旅行中のため、日程が偶然にも空いたのだった。
バルバドスの入国審査はとてもスムーズで、外国人への接し方から観光客の受け入れにウェルカムな国なのだという印象を受けた。

 出口を出てしばらくするとお世話になる滞在先の方が迎えに来て下さった。空港から家までは民家が続き、木々の緑と時折見える鮮やかな花が風景を一層のどかに見せた。家は風通しがよく、扇風機がなくても十分賄える。聞こえてくるのは気まぐれに踊る風の音と遠くで微かに聞こえてくる波の音。
バルバドスで6日間、足の療養をしながら2カ国目となるカリブの国を散策したい。

ERIKO