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 昨日は在パラグアイ日本国大使の神谷大使の表敬訪問と、晩餐会に出席させてもらった。同席していた皆さんは、それぞれの分野で活躍させており、お話は大変勉強になった。



        

        岩のような土の塊は蟻塚

  

 2日前に合流したミタイ基金の藤掛洋子さんと、今日からオビエドというアスンシオンから138km離れた村と、日本人移住地のあるラ・パスを訪問する。

 ミタイ基金は、横浜国立大学の教授である藤掛さんが代表を務める、パラグアイの子供達へ支援を行っている団体である。
オビエドには、ミタイ基金が設立した村の学校があり、今回はその学校に通う村の子供達を訪ね、ラ・パスでは日本から預かった手紙を届ける予定である。
メンバーは藤掛さんと、彼女の息子、そしてパラグアイでグアラニ語を勉強している中島由理子さんの
4人である。
今日は、アスンシオンから、お世話になるオビエドの家族の家へ向かい、藤掛さんが昔
JAICAで勤務していた村の人たちを訪ねる。




                   カアクペの教会



 気温
36℃、アスンシオン市内の渋滞を抜けると、建物がとたん少なくなり、田舎道が続いた。赤土の道の脇には緑の平原の間に、盛り上がった土の蟻塚が凸凹と土の山を作っていた。
パラグアイで一番大きい教会がある、
Caacupe(カアクペ)という村に寄った。この教会へは年に一度巡礼祭が行われ、カアクペまでそれぞれの家からの道のりを3日間かけて巡礼者たちが歩く。
途中、この辺りではとても美味しいと評判のチパ屋さんに寄った。チパとはチーズが練り込んであるベーグルのような固い、一個だけでもかなりバリュームのある食べごたえのあるパンである。
どういうわけか、チパを売る売り子の女性たちは、紺色の短いスカートに、白いレースのエプロンを付けてチパをカゴに入れて売り歩いている。
どうしても彼女たちを見ると、球場のビールガールを思い出してしまう。





                   チパを売る女性

 

 村に着いたのはお昼の
2時を過ぎた頃だった。
藤掛さんが村で働いていた当時お世話になったという、ドミンガさんの家を訪ねた。
テレレをごちそうになり、所有しているカンポ(田舎の土地)を見せてもらった。彼女たちの子供は馬にまたがり、放牧された牛たちを小屋へ見事に誘導した。

 夕方は今晩からお世話になる、ゴイリスさんの家へ移動した。
ゴイリスさんはアスンシオンで目の治療中にもかかわらず、わざわざ私たちが来るからと、村へ戻ってきてくれた。
家の壁には、藤掛さんの家族の写真が貼ってあった。彼女が彼らにどれだけ慕われていて、彼女自身が彼らのことを“私の家族”と呼ぶ理由がよく分かった。
藤掛さんはパラグアイの地を本当に愛している。忙しくてほとんど毎日寝ていない彼女だが、アスンシオンで出て、村へ向かい出してから顔が益々イキイキとしている。明日の朝は、村の学校を訪問させてもらう。

ERIKO