8/15

 815日の今日、日本では終戦記念日だが、パラグアイでは1537年にスペイン人が要塞の一つとしてアスンシオンを拓かれた、始まりの日である。
この
La Asución de la Virgen María(アスンシオンのマリア)の日は大統領就任日にもなっている重要な日である。

 アスンシオンは南米の他の国都市と比べると小さな町で、コロニアルな建物が立ち並んでいる。
町の人達は、大きな水筒を抱え、テレレと呼ばれるお茶を飲む姿をよく見かける。



                     テレレ

 テレレはマテ茶を冷たくした飲み物で、水の代わりにポハ・ロンサ(remadio refrescante)という何種類かの薬草が混ざった水をマテの葉に入れて飲む。
特に
8月は、パラグアイでは一年で一番悪い月と言われており、月の初め81日は7種類の薬草が入ったテレレを飲み、月を無事越えられるように祈るのだそうだ。
8月が悪い月(Mala suerte)だと言われる理由は、温度差の激しい気候の変化と、雨が全く降らないため牛が痩せる、また宗教的にはSan Juan Bautista(8/29)がある月だからなど、色々言われている。
テレレの他に、
La caña con ruda(サトウキビのお酒にヘンルーダという植物を混ぜたもの)というお酒も、8月の魔除けのために飲むそうだ。
テレレは先住民のグアラニ族から来ている習慣で、どの家の庭にも大抵薬草が生えている。



テレレに入れる薬草は潰して使用する。マリさんが手に持っているのは、コクンと呼ばれる薬草。血圧を下げたり、熟睡出来ると言われている。





                   大統領官邸



 大統領官邸の真ん前にある、博物館へ行った際、受付で働く歴史家のブランカさんが、グアラニの文化の歴史と、どうしてグアラニ語が
Dulce(甘い)と言われるかの理由を教えてくれた。
『私がグアラニ語で話すから、よく顔を見てて』と言って、ブランカさんが話す顔を見つめた。
『グアラニ語は口角を横に引っ張る発音が多く、話してるだけで誰でも笑顔になる言語なのよ』確かに、イ(ウとイが混ざったイ。ロシア語の
ыに近い)など、口を横に伸ばす独特の発音が多く、話しているだけでなんだか嬉しそうに見える。

 最近は、覚えた『ロー・ハイフー・パラグアイ』(パラグアイを愛している)と言うと、誰でもますます親切にしてくれて、とても喜んでくれる。
このフレーズは、ビートルズが昔パラグアイでライブをしに来た時に、初めてオーディエンスに呼びかけた言葉でもあり、日常よく使われる言葉でもある。
毎日少しずつだがグアラニ語を覚えていくと、だんだんとパラグアイへの理解が深まっていく。


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ERIKO