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ウルグアイ最終日。娘のタティアナが通う、私立のクランドン学校を訪ねた。タティーは15才。
早朝に起きて支度をし、私の朝ご飯まで面倒見てくれた。
普段両親は起きないらしく、いつも全部一人でやっているそうだ。
彼女は普段も犬の世話や自分の身の回りのことをきちんとする、とてもしっかりした子である。
小雨の中、バスに乗る。バスの中はとても清潔でゴミも落ちていなかった。ウルグアイは人も町も穏やかな、落ち着いた雰囲気を持っている。
古い洋館のような門構えをした校舎に着くと、校長先生のグラシエラさんが出迎えてくれ、体育の先生であるマリアさんが校内を案内してくれた。
エントランスには3人の先生達が立ち、生徒一人一人と話をしながらコミニケーションを取っていた。
この先生達は、生徒や親との密なコミニケーションを図るためにいるそうで、授業などは行っていない。
南米の教育システムは日本と違い、6年間のプリマリア(日本の小学校)の後に、5年のセグンダリア(中学校、高校)、そして5年の大学という流れになっている。
学校は主に公立と私立があり、公立校は大学も無料で通うことが出来る。
クランドン学校の全校生徒は600人、一クラスに大体20~25人の生徒がいる。理科室や図書室、視聴覚室など、教育に必要な設備がとても充実している。コピーの部屋では、パソコンから必要なデーターを送ってプリントアウトしてくれる場所もあり、学校内はWi-fiが繋がるようになっている。
言語教育も英語を始め、ポルトガル語やフランス語にも力を入れており、アメリカ合衆国やヨーロッパ、北欧からも交換留学生が度々訪れている。一限目のタティアナの数学の授業に少しだけ参加させてもらった。
生徒も少なく、先生にすぐ質問が出来る環境で、とてもアットホームなクラスだった。生徒たちは、突然現れた外国人に不思議そうな顔をしていたが、色んな質問をしてくれて、本までプレゼントしてくれた子もいた。
学校や教育機関を訪ねると、その国をより感じることが出来る。
タティーは動物が大好きで、獣医さんになるという夢を持っている。彼女の成長がこれからも楽しみである。
午後からはAerolinea Argentinaでブエノスアイレスを経由して、6カ国目のパラグアイ、アスンシオンに入る。
ERIKO