パラシオスさんと

8/6

 イベリア&ラテンアメリカフォーラム協会理事の橋本さんから預かった手紙を、モンテビデオに住むパラシオスさんへ届けるため、町の中心部にある彼のオフィスへと向かった。
家族のフェルナンドさんとアマリアさんに町を案内してもらいながら、約束の15時にオフィスの前に着いた。
『ここで待ってるから行ってらっしゃい』と彼らに見送られ、5階にある部屋へ到着した。
パラシオスさんは、『よく来たね、どうぞこちらへ』と言って会議室のイスへ案内してくれた。
パラシオスさんと橋本さんは以前、ビジネスの付き合いで仕事を一緒にしていたそうで、お互いの仕事の繋がりが終わった後も、個人的に親しくしている関係だそうだ。
パラシオスさんは現在ウルグアイ・日本商工会議所の会頭を務めている。
橋本さんから預かった手紙の封筒の中には、東京タワーの絵はがきが入っていた。こうして人から預かった手紙を渡していくうちに、日本からずっとカバンの中に入れて旅してきているせいか、私にも愛着が湧いてくる。
今日もまた日本から一緒に旅をしてきた一つの手紙が私の元を離れていく。『今はなかなか日本とビジネスの関係を持つのは難しいが、来年はFOODEXにも出展して、また日本との新たな関係が築けるようにしたいと思っている。また橋本さんと東京で会えるのを楽しみにしている』パラシオスさんは、品のいい紳士的な男性だ。
しばらくウルグアイという国について話し、家族を紹介してオフィスを出た。

FIAL橋本さんへ

本日、パラシオスさんへ無事手紙を届けることができました。パラシオスさんはとてもお元気そうで、橋本さんの話を懐かしそうにしていらっしゃいました。ウルグアイの国のことや、周囲の外交関係についてなど、とてもためになるお話を丁寧にして下さいました。来年はFOODEXに参加する予定だそうで、橋本さんに再会出来るのをとても楽しみにしていらっしゃいました。こうして仕事を離れたあとも、繋がりを持ち続けることができるのは本当に素敵なことですね。手紙を預けて頂いてありがとうございました。私にとっても素晴らしい出会いになりました。どうぞ体に気を付けて、日本でお会い出来るのを楽しみにしています。




                バスのストライキ

 通りに出ると、次から次へとクラクションを鳴らしながら走るバスが目の前を通り過ぎた。
人が歩きながらストライキを起こすのは何度も見たことがあるが、バスのストライキは初めてだった。
信号を無視して暴走するバスの列は数時間続いた。
夜は、在ウルグアイ日本大使館、佐久間大使と良子御夫人、書記官の方々に食事に招いて頂いた。佐久間大使ご夫妻は、私の旅の詳細などをすでにご存知で、温かい言葉をかけて下さった。初めて飲んだウルグアイワインの
TANNATは、ボディーがしっかりしていて飲み飽きない美味しいワインだった。

 


              中央:佐久間大使ご夫妻

ERIKO