ここマチュピチュでは、
MICKY TOURさんに紹介して頂いた、SUMAQホテルに滞在している。
川のすぐ側の静かな場所にある、居心地の良いホテルである。食事も美味しいし、スタッフの気遣いもとても細やかである。
適度に体が埋まるふかふかのベッドで快眠することが出来た。

 ホテルからバスに乗り、山道を
13回ほどジグザグに折り返し登って行き、朝の人気のないマチュピチュ遺跡へ到着した。
昨日のお昼の賑わいとは打って変わって、静かで神聖な空気が流れていた。
 さっそく、公園内の一番奥にある“ワイナピチュ”の入り口へと向かった。

 ワイナピチュは、マチュピチュ遺跡の後ろ側にある、とんがった山のことで、ケチュア語で“若い峰”という意味を持っている。
毎日
400人のみしか入れない場所で、事前の予約が必要である。




 入り口に到着すると、すでに長い列が作られていた。
ノートに名前と時間を記入し、いざ出発。
鬱蒼とした森の中には、様々なコケや植物が生えていて、湿った葉は柔らかく、少し手を触れると沈みそうなほどだった。
山道は急な石の階段に手すりのロープが張られて、人とすれ違うのがギリギリの狭い幅だった。
朝日が差し込む深い谷底に目をやると、水色に輝く川の側を、クスコへ向かう電車が走っていた。
息が切れそうになると立ち止まり、一緒に上へと向かう登山者達とたわいもない話をしながらゆっくりと上を目指した。

 出発してから約
1時間半、マチュピチュの遺跡が見渡せる場所まで辿り着いた。
ワイナピチュから見るマチュピチュは、コンドルの形をしていた。
さらに上まで上がると、大きな一枚岩が密集している所まで来た。周りを見渡すと、白い雪を被ったアンデスの山々が連なって見え、ここより上へ上がる道はもうどこにもなかった。

 しばらく呼吸を整えてから下山した。
マチュピチュへ戻ると、たくさんの観光客でいっぱいになっていた。
昨日生まれたばかりのリャマの赤ちゃんは大人気で、柵の周りには、多くのカメラをかまえた人達が陣取っていた。

 お昼過ぎ、マチュピチュの駅を出発した。
帰りの電車の中では、乗務員がアンデス伝統のディアボロと呼ばれるお面を被って踊ったり、アルパカ製品のファッションショーをしたりして盛り上がっていた。

 丸
2日間過ごしたマチュピチュは、これまでに何度も写真や映像で見て来たことがあったが、やはり実際行ってみると当たり前のことだが、全然違う。感じる空気も、目に映る色も、聞こえて来る音も。この旅で、また今まで感じたことのない、新しい感情に出会うことができた。
    




This trip supported by MICKY TOUR

ERIKO