
気温21℃、快晴。昨日から家に暖房が入ったのに春のような穏やかな気候だ。日曜日、町を走る車は少なく、お店はほとんど閉まっていて静まりかえっている。町の中心までバスで行き、Vellas Artes 美術館を鑑賞した。
休日だからなのか、無料で入ることが出来た。館内は1時間もあれば十分見て回れる位の広さで、いくつかの個展展示もしていた。
家に帰るとTVでDisny映画の『クリスマス・キャロル』がやっていた。
この映画はある金持ちの男が、クリスマスイブに不思議な体験をし、本当の幸せとは何かを知るファンタジーの物語である。
以前日本でこの映画を見た時は、リアリティのある映像の素晴らしさと感動の物語に衝撃を受けた。彼は過去を振り返り、客観的な自分の姿を見て大切な事に気づいていくのだが、時には自分の人生を振りかえって、自分が今立っている場所を見てみるのも必要かもしれない。後ろを振りかった時にしか分からない感謝もたくさんあるのだ。
夜は、同じ階に住むイリスに、彼女が経営するリラクゼーションサロンでマッサージをしてもらった。久しぶりに体をほぐしてもらった。
イリスは私がサンティアゴに着いた初日、歓迎しに家に訪れてくれた女性だ。今年で55歳になるというが若々しい外見からはとても想像出来ない。
彼女は子供が3人いたが、末っ子の娘を3年前にプール事故で亡くしている。飾られた写真を眺めながら話をするイリスは、何もかも包んでくれそうな寛大さがあった。
帰り際に彼女が作ったという星形の紫のロウソクをもらった。
ありがとう、イリス。
『あなたがくだらないと思っている今日は、昨日亡くなった人が、なんとかして生きたかった、なんとしてでも生きたかった。今日なんです。』
ひすいこうたろう
ERIKO