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 サンティアゴから飛行機で5時間、イースター島 通称ラパヌイ(現地の言葉で大きい島[ラパ=島、ヌイ=大きい])に到着した。ラパヌイは周囲約4000km以上他の陸地から離れている。地球一周が4kmなので、なんと1/10の距離である。

飛行機を降りると、『ヨアナ~』(ラパヌイ語でこんにちは、さようなら)と現地の女性が黄色い花をプレゼントしてくれた。気温27℃、朝家を出る時に着てきたセーターをすぐに脱ぎ捨てた。

昨日のブログにも書いたが、私が滞在しているサンティアゴの家族は、以前ラパヌイの病院で働いていた。

娘のダニエラは小学校4年間をここで過ごしている。ラパヌイの小学校では、スペイン語とラパヌイ語の授業があり、ラパヌイ語は口頭伝承のため、書いて覚えるのではなく、耳で聞いて覚えるのだそうだ。

昨日も家でダニエラからラパヌイ語をいくつか教えてもらった。

 

島に着いた時にはもう夕方だったので、夕日を見にタハイという海岸沿いへ向かった。海辺裏に忽然と現れるモアイ像は圧巻だった。海岸は黒い溶岩石が敷き詰められていて、波が当たるたびに白い水しぶきが勢い良く舞い上がった。

行ったことはないが、ハワイの島はきっとこんな感じではないだろうかと想像した。太陽がゆっくりと沈んでいく水平線は、地球は本当に丸いのだと言わんばかりに視界の両端が丸みを帯びていた。

 

日が沈んだあと、近くの墓地へ立ち寄った。そこには現地の家族がお墓参りに来てろうそくに灯を点していた。ボリビアのサンタクルスの家族は毎週日曜日にお墓参りに行くと言っていたのを思い出した。町中でもお墓が大混雑しているのを何度か見かけたこともあった。日本では年に数えるほどしか足を運ばないが、南米に来てからこの土地の人々が先祖にたいして強い意識を持って生活していると感じる。

様々な時代、移り変わる環境、いかなる状況でも命をつないでくれた先祖の人達。ラパヌイのお墓で手を合わせる家族が大切な気持ちを思いださせてくれた。




ERIKO