ロレーナが仕事の休憩時間にサンタクルスから車で20分ほどのCotoca村へ昼食に連れて行ってくれた。サンタクルス市内はとても都会で、特に私が住んでいるHamacaという地区は富裕層がほとんどだ。家はプール付きの豪邸が建ち並んでいる。久しぶりに村という村に来た。

コメドール(大衆食堂)で、Pato Arrozというアヒルの肉とご飯が付いたプレートと、こちらで定番の飲み物である、梅干しのような味のする桃のジュース、モコチンチを頼んだ。

ロレーナはダイエット中で、カウンセラーから支給されている食事しか取れないのだが、今日はこっそり食べていた。そして自分が食べなければならない食事を彼女のお店の子に食べさせた。彼女が痩せる日はほど遠い。

市内にある彼女のお店が入っているショッピングセンターへ戻ると、人がごった返していた。何かと思えば、サッカーのバルセロナ対レアルマドリッドの試合をテレビで観戦する人達だった。私が店内に入った時、ちょうどバルセロナがゴールを決めて、全員が飛び跳ねて喜んでいた。

見たかったが、人だかりが凄すぎて何も見えなかった。サンタクルスの人達はほとんどがバルサファンだ。

ロレーナが仕事へ戻り、フォトグラファーになった友達のフィオレラが彼女の仕事場へ誘ってくれた。今日の彼女の仕事場は教会。たくさんの子供連れのファミリーで一杯だった。教会の名前はエキペトロール教会。牧師は倉橋輝信さんという日本人の方だった。

フィオレラは教会中をあっちに行ったりこっちに来たり、カメラを片手に走り回っていた。ボリビアの多くの若者が自分の親の仕事の手伝いや、学校を卒業して事業を起こすことが多い中で、彼女がボリビアでフォトグラファーとして働いていることが嬉しかった。

教会の帰りに彼女のお母さんと再会した。3年前にブエノスアイレスで一度食事をしただけだったが、とてもよく覚えてくれていた。

3年前は、彼女達の住む国へ自分が来るだなんて思ってもみなかった。

旅に出る前、色んなことを考えたが、心のストッパーを外したとたん、違う世界が針穴から見えた。

毎日ワクワクしながら生きている。

4/21 ERIKO