今日で4月も終わりますね。

昨日からGWに入られた方も多いのでしょうか。

 

今年もステイホームなGWになりました。

早く安心してお出かけできる日が戻ってきて欲しいものです。

 

 

さて、先日自宅にて端午の節句のレッスンを行いました。

(換気、消毒、アクリル板設置の感染症対策の上実施いたしました)

 

 

今回は「子どもと一緒に楽しめる端午の節句」をテーマに

簡単なテーブルコーディネートの方法とお料理の提案をさせていただきました。

 

 

おおまかな流れとしては

 

①端午の節句について知る

 

②こどもと作る簡単なテーブルコーディネートの紹介

(画用紙や折り紙で子どもと一緒に手作りするアイテムなど)

 

③提案料理の試食と季節の和菓子でお茶タイム

 

 

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ここで端午の節句について説明します。

 

 

端午の節句

古来中国では老若男女に降りかかる災いを除け長寿を願う日だった。

端午は五月に限らず毎月の「最初の午の日」をさす。

「午」が「5」と同音であることや縁起の良い奇数が重なる日を祝う習わしがあり

五月五日を端午の節句とした。

 

 

菖蒲の節句

菖蒲の香りの強さが邪気や毒気を祓うと考えられており、この日に菖蒲の葉を編んでその中に蓬や薬草を入れたり、菖蒲の葉を細かく刻んでひたした菖蒲酒を飲んだりする行事が行われていた。

このことより別名「菖蒲の節句」ともいわれてる。               菖蒲湯に使う菖蒲はサトイモ科の植物で、アヤメ科の花菖蒲とは異なり葉菖蒲とも

呼ばれる。

 

 

 

今では男の子の成長を願う端午の節句ですが、最初はそうではなかったのです。

どのようにして現代の端午の節句になったのかを少し説明します。

 

~現代の端午の節句になるまでの歴史~

 

【日本】

旧暦五月は早苗(さなえ)月とも呼ばれ田植えの時期にあたる。

田の神様を迎えて豊穣を祈るため早乙女(さおとめ)が巫女となり、五月忌みをしていた。中国より菖蒲の節句が伝わり菖蒲や蓬を葺(ふ)いた小屋に一晩こもって身を清めたそう。それゆえかつては女性の節句として祝われていた。

    

 

<鎌倉時代>

武家社会となり徐々に男児の節句となる。

菖蒲の音が「勝負」「尚武(武を尊ぶ)」に通じることから家の後継ぎとして生まれた男児が無事成長していくことを祈り、一族の繁栄を願う重要な行事となる。

 

<江戸時代>

江戸幕府により五節句として定められると男児の健やかな成長と立身出世を願う行事となる。武家では鎧兜や幟旗などを飾り男児の健康と家の繁栄を願い、庶民はこれをまねて作り物(ミニチュア)の武者人形や兜を飾るようになったそう。

江戸時代中期以降、庶民の間で鯉の滝登りで立身出世のシンボルとなった鯉を幟にするアイデアが生まれ、武家の幟に対して、町人の間では鯉のぼりが揚げられるようになった。

 

<現在>

5月5日は昭和23年に「こどもの日」として国民の祝日となる。

「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに母に感謝する」日。

江戸時代は五節句全てが祝日だったが、明治になり新暦の採用に伴い廃止。

戦後、新たに祝日を設けようと、桃の節句も端午の節句も祝日とする案が出るが

議論の結果、5月5日を「こどもの日」として男女関係なくお祝いすることになる。

 

しかし、男児の健やかな成長と立身出世を願う親心は昔から引き継がれており

端午の節句として節句飾りを飾ったり、粽や柏餅を食べる風習は続いている。

 

 

 

鎧・兜

鎧兜を飾る習慣は、武士が身の安全を願って神社にお参りする際、鎧や兜を奉納するしきたりに由来している。鎧兜は戦(いくさ)の道具ではなく、自分の身を護る大切な道具であった。現在は鎧兜が「身体を守る」ものという意味が重視され、交通事故や病気から大切な子どもを守ってくれるようにという願いも込めて飾る。

 

 

鯉のぼり

鯉は清流はもちろん池や沼でも生息することができる非常に生命力の強い魚。

その鯉が急流をさかのぼり、竜門という滝を登ると竜になって天に登るという中国の伝説にちなみ(登竜門の由来)子どもがどんな環境にも耐え立派な人になるようにとの立身出世を願う飾り。

 

 

粽(ちまき)

粽は中国伝来のもの。

楚の時代、屈原(くつげん)は有能な政治家として国王の側近として仕え、正義感と愛国心から人々から大変慕われていたが陰謀によって失脚。国の行く末に失望した屈原は五月五日に川に身を投げ亡くなってしまう。

人々は屈原の死を悲しみ、命日には供物を投げて供養したが、供物は屈原のもとに届く前に悪い龍に盗まれてしまう。そこで供物の餅米を、龍が苦手な葉で包み、邪気を払う五色の糸で縛り川へ投げたところ、無事に屈原のもとへ届くようになったそう。

 

このことから五月五日に粽を作って災いを除ける風習が日本に伝来した。

粽に結んだ五色の糸は、子供が無事に育つようにとの魔よけの意味を込め、鯉のぼりの吹流しの色となっている。

 

 

柏餅

柏餅は江戸時代に生まれた日本独特のもの。

柏餅を包む柏は昔から神聖な木とされていたことや、新芽が出ないと古い葉が落ちないため「跡継ぎが途絶えない」という意味から子孫繁栄に結びつき、端午の節句の縁起の良い食べ物となる。餅に蓬が使われるのは古来より邪気を払う薬草として使われてきたため。邪気は香りの強いものに弱い。

 

 

 

参考文献

 『室礼おりおり』著:山本三千子/日本放送出版協会

 『暮らしの室礼十二か月 季節の心をかたちにして』著:山本三千子/株式会社 淡交社

 『日本人が知っておきたい和のしきたり』著:山本三千子/株式会社三笠書房

 『日本の365日を愛おしむ―毎日が輝く生活暦―』著:本間美加子/東邦出版 株式会社

 『世界をよみとく「暦」の不思議』著:中牧弘充/株式会社イースト・プレス

 『日本の伝統行事』著:村上龍/株式会社 講談社

 『色で巡る日本と世界』著:城一夫/株式会社 青幻舎

 『別冊太陽 日本のこころ287 有職故実の世界』監修:八條忠基/株式会社平凡社

 

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次の記事にて、こどもと作る簡単なテーブルコーディネートの紹介をします。

 

 

 

 

 

 

 

 

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